Another skyを探す旅

激変する世界を生きるヒント。それは自分の足元にある

今回の不景気は、ちょっと「巻き戻し」が利かない気がする

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昨日、アパレル大手のレナウン民事再生手続き開始の決定を受けたと報道がありました

 

レナウンといえば、1990年代には世界最大規模のアパレルメーカーともいわれました

 

 

百貨店の業況が下ぶれし、低価格帯ブランドやネット販売に押され、足もとの業況は悪化していました

 

しかし、なんといっても「とどめ」となったのが、コロナウイルスです

 

 

以前の弊ブログでも、アパレルの苦境についてふれましたが、今回の「コロナ不況」は、我々がこれまで体験したことのないタイプの不況になると感じます

 

 

 

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今日は、これからさらに深刻化するであろう、コロナ不況の特徴と、変わらざるを得ない我々の行動スタイルについて考えます

 

 

 

百貨店は、これから厳しい

 

 

レナウンは、「アクアスキュータム」や「シンプルライフ」、「ダーバン」、女性向け衣料の「エンスィート」など、複数のブランドラインを持っていました

 

販路は、百貨店や、ショッピングモールなどです

 

 

しかし、ご存知のとおり、これらの店舗は長期休業を強いられてきました

 

「濃厚接触」がともなう接客は、リスクと考えられました

 

 

緊急事態宣言が14日、39県で解除されましたが、東京、大阪など首都圏や大都市圏には従来通りの自粛が要請されます

 

このような状況に陥り、日本中の誰もがコロナに対し疑心暗鬼になっています

 

 

おそらくは、これからも「密」を避けた生活が求められます

 

そんななか、これまでのような対面接客によって営業してきた業種は、かなりつらい

 

 

例えば百貨店

 

デパートといえば、どこの都市でも一等地に店舗を構えるのが普通です

 

つまり、家賃等の固定費が相当にかさむビジネスモデルですね

 

 

しかも、店舗内では「密」を避けた接客が求められる

 

現状の店舗運営を見る限り、ここに矛盾が生じてしまうのですね

 

 

銀座など、東京の中心地では、この傾向はさらに強まります

 

ブランドショップなど、入居テナントは相当に苦しいはずです

 

 

もし、今後、

 

接客人数を絞って営業していくとしても、客当たり単価を引き上げないと、どうにもならない

 

 

逆に言えば、顧客にとっては

 

百貨店での対面接客によるショッピングは、今後、すごくぜいたくな「嗜好、レジャー」になるかもしれません

 

 

これは、公共交通機関などでも同じかもしれません

 

 

今、新幹線の乗車率が軒並み10%を切る事態になっています

 

飛行機は、言うまでもありませんね。国際線は、ほぼ運休です

 

 

仮に、もし人の往来が戻ったとしても、

 

みんな、これまでのように寿司詰めの車両や、足を伸ばすスペースもないエコノミークラスに、安心して乗ることができるでしょうか?

 

 

生命と健康が、運賃とトレードオフになる

 

もちろん、これまでもそういう本質はあったはずですが、コロナがそれを、よりはっきりさせたのだと感じます

 

 

 

巻き戻しがきかないアパレル業界

 

 

日本でウイルス感染症が本格化したのは3月に入ってからですから、多くのアパレル店舗では春物のアイテムを店頭に並べていたはずです

 

しかし、この自粛が明けると、季節はもう梅雨間近です

 

結局、せっかくのアイテムが不良在庫になりかねません

 

 

以前、アパレル関係の知人が、春秋物といった薄手の服は、夏や冬でも混ぜて売り切る、と言っていたのを思い出しました

 

うまく売りさばくことは、できるのでしょうか?

 

 

巻き戻しができないのは、アパレルだけではありませんね

 

飲食店などは、はっきりしています

 

 

人間というのは、毎日食べないとやっていけないので、当然「食いだめ」などできません

 

なので、これまで休業や縮小を余儀なくされた飲食店は、もう固定費の支払いで明け暮れてしまう

 

 

あとで、大量に食べてもらうことなど出来ません

 

非常に厳しい

 

 

このような業種は、少なくないはずです

 

 

FRBのパウエル議長のみならず、トヨタ自動車の社長らも口を揃えて、今回の不況は「リーマンショックをはるかにしのぐ」と名言しています

 

そんななか、働く場所が維持できるかも、大きな問題になっています

 

 

雇用調整助成金という制度を耳にする機会も多いですが、仮に助成金をもらったとしても、経営者としては、なお経費支払いに苦しんでいるのが実態です

 

 

いづれ、雇用も危うくなりかねません

 

そんな状況にあって、誰もが高額の支出を控えますね

 

 

つまり、ますますお金が世の中にまわらなくなる

 

 

どういうわけか、上がっていくのは不思議なことに、株価だけ

 

 

そういう事態になりつつあります

 

 

 

どのように対処するか

 

 

この苦境を乗りきるのは、本当に大変なことなのですが

 

 

個人として考えられるのは、

 

原則的に、「収入≧支出」

 

これを何とか守る

 

 

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バランスが逆転すると、ローンやクレジットでしのぐことになりますが、

 

しかし、単月ならともかく、毎月だと破綻するのは明らかです

 

 

なかなか投資にまで回す余力を確保するのは、至難の業かもしれませんが、

 

とにかく単月での生活を整える

 

 

これが、すごく大切なように思います

 

 

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いずれ明けない夜はない、という人もいるのですが、

こと経済的な観点からすると、思いのほか後遺症が長期化する恐れがある

 

 

そんな気がしてならないのです

 

 

そして、その過程で、いろんな社会構造や価値観が変化していく

 

 

そんなことも、思ってしまいます

 

 

 

疲れるビットコイン:「巣ごもり半減期」とプチ利益確定の体験記(記事作成中に暴落してしまった件)

 

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ビットコイン価格が、足元で上昇しています

 

 

節目とされた1万ドルを一時越えました。日本円建てでは100万円を今日も越えて推移しています(10日朝8時の時点)

 

 

上昇をめぐっては、様々な意見が出ています

 

 

参議院議員で、経済評論家の藤巻健史氏は、金曜日のTwitter で、

世界中の財政ファイナンスが行われていることによる、法定通貨への信認低下を指摘していました

 

 

 

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ビットコインを知る人の多くが連想するのが、直近にせまる「半減期」というイベントだと思います

 

今日は、ビットコイン保有者が期待する(した)半減期とは何か改めて振り返り、今後の自分なりの考え方を書いてみます

 

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半減期とは何か?

 

ビットコイン半減期とは、何か?

 

ビットコインは、そのシステムを維持するために、マイニングによるブロック生成が必要とされています

 

つまり、コンピュータを使った計算作業が必要であり、この作業に見合う対価として、ビットコインが付与されます

 

この作業をおこなう人のことを、マイナーなどと呼んだりします

 

マイナーとは、訳すと採掘という意味なのですが、一連の計算作業を、あたかも金などの採鉱物を発掘するがごとく見立て、マイニングと呼び、作業を行う人をマイナーと呼びます

 

ビットコインの目的のひとつは「希少性」を維持することです

 

今現在、世界中の中央銀行がおこなっているような、紙幣の刷りまくりといったことは、ビットコインには起こり得ません

 

なにしろ、総発行量が2,100万枚と限定されており、また発行ペースを過度に上げないように抑制するシステムが組まれています(すでに8割以上が発掘済みとされています)

 

なので、マイニング報酬を従前の半分に再設定することで、ビットコインの供給量を抑えようということなのです

 

ちなみに、前回2016年の半減期では、報酬が12.5BTCに設定され、今回の半減期では6.25BTCに半減されます

 

その半減期が、5月12日の午前中頃ではないかと考えられているのです

 

ではなぜ半減期になると、皆が価格上げ期待をするのか?

 

 

ビットコイン半減期を迎えるということは、つまり供給量が半減するということです

 

一方で、

BTCに対する需要は変わらないので、バランスによって価格が上昇するとされてきました

 

 

 

「巣ごもり半減期」のリスク

 

 

半減期は、手放しで喜べるイベントというわけでもありません

 

 

なんといっても、マイナーにとっては報酬が半減するのです

 

つまり、ビットコイン単価が倍以上なければ、対法定通貨で、従来以上のマイニング報酬を得られないことになります

 

半減期後の価格で、1BTCあたり7000ドルを切ってくると、撤退を考えるマイナーが出てくるといわれており、損益分岐点割れした場合には、マイニング市場が一気に「過疎ってくる」可能性もないとはいえない

 

まあ、弱小マイナーが淘汰されることによって、結果的に生き残ったマイナーのコストが下がる可能性もあるので、一概に言い切ることはできません

 

 

1万ドルは高いのか?

 

 

現在、BTC価格は1万ドル付近で推移しています(10日朝8時)

 

3月14日下落時(4000ドル割れ)の、実に2倍以上の価格です

 

とはいえ、3ヶ月前は1万ドルを維持していました

 

そんなことを考えると、現在価格は、半減期イベントで盛り上がろうというには、現状まだ過熱感は薄いのではと感じます

 

 

と、ここまで書いて、気付いたら暴落していた

 

 

ここまで、10日の朝8時頃に記事を書き、途中にしていたのですが、気付いたら9時過ぎに約10万円幅の下落。。。

 

現在価格は、日本円建てで92万円です

 

こういうところが、ビットコインの疲れるところなのですよね苦笑

 

 

半減期の期待上げは、これで一息つくことになったのか、それとも大きく反発するのかは分かりませんが、こんなことはBTC界隈では日常茶飯事なので、お気を付けください

 

 

僕は個人的に、今回の半減期を「巣ごもり半減期」と考えています

 

コロナショックに端を発し、下落からの回復半ばで半減期を迎える

 

外出自粛の「巣ごもり」のように、大きく動くこともできない相場付きです

 

今後、BTC価格が長期的に上昇していくかは別として、個人的には金曜日に、短期運用分として位置づけていた買い玉の一部を105万円前後で利益確定しました

 

このままBTC価格が上昇していくようなら、少しづつ売り上げていこうかと思っていたのですが、先ほどの下落を見る限りは、しばらくは様子見になりそうな気もします

 

 

書いた記事を修正しようとも考えましたが、ブログを書いている途中に、このような暴落を目にするのもあまりないと思うので、このまま書き進めようと思います

 

 

なんだか、ひどい記事になりそうです苦笑

 

 

 

勝っていくコツは、相場に逆らわないこと

 

 

半減期に係る価格の上昇劇、そしてつい先ほど(10日朝9時)の暴落

 

 

ビットコインは、ほんとうにボラティリティが大きい投資商品と思います

 

このような投資対象を相手に、どのように戦えば良いのでしょうか?

 

 

ひとつの答えは、「相場について行く」ことだと感じます

 

価格が下がれば、静かに買い増し、価格が上がっていけば無理せず売っていく

 

 

金曜日に売った分、利益確定分は、直近の買い玉の価格から考えると、10%あまりの利益にとどまりますが、それでも利益は確定できる

 

株で10%の利益を取りにいくのは、結構大変だったりします

 

(ちなみに、長期保有分の取得単価に関しては、ビットコインが崩壊しない限り割れないと考えている価格なので、特に売り急ぐ予定はありません)

 

 

キャッシュアウトした分は、その気になれば安い価格で仕込み直すことも出来ます

 

なので、資金管理に十分気を付けつつ、相場に逆らわない

 

そんなことなのではないでしょうか?

 

 

今日は、記事作成の合間に暴落局面を迎えるという、ちょっとありえない展開が発生したので、非常に読みにくい文章になってしまったのですが、

 

こんなこともあったと、後で振り返るためにも、このままで終わろうと思います

 

お疲れ様でした笑

 

 

混迷する世界経済:サプライ・チェーンは、簡単には回復しない

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コロナ禍の影響は、経済活動にも影を落としつつあります

 

とかく日本で注目されているのは、運輸業や旅行業、飲食業、小売、サービスといった分野の不振です

 

しかし、日本経済を牽引してきた製造業にとっても、受ける影響は大きいものがあります

 

今日は、自動車産業を例にとって、製造業が置かれている苦境について考えてみます

 

共同通信系の海外ニュースサイトNNAの記事2020.4.20を参考にします

 

 

生産拠点としてのマレーシア

 

日本企業にとって、東南アジアは中国に次いで、生産拠点が集積する地域です

 

そのなかで、マレーシアは約1,400社の日系企業が進出しているといわれています

(JETRO調べ)

 

そのうち、半数が製造業とされています

 

日本への輸出額は、2019年のデータで約1.6兆円になります

 

いま、大手製造業では、海外で自社製品を最終組み立てまで行うことが一般化しています

 

製品化のために、多くの日系の協力会社(サプライヤー)が海外進出しており、ASEAN域内でサプライ・チェーンが構築されています

 

マレーシアにおける日系企業の現地部品調達率は2018年のデータで36.1%と、直近でベトナム(36.3%)に越されたものの、タイ(57.2%)やインドネシア(42%)などに次ぐ水準となっています

 

そんなASEANにおいても、例に漏れずコロナ禍が影響を及ぼしています

 

マレーシアの感染者数は約5700人(4月25日時点)、死者数は100人弱です

 

世界的に見て、封じ込めに成功している国のひとつといえます

 

 

そんなマレーシアでも、国家緊急事態宣言が発令されています。

3月18日から5月12日まで、すべての国からの入国が制限されています

 

また、すべてのマレーシア人の海外渡航が禁止されています

 

マレーシア全土に、活動制限令(ロックダウン)が実施され、不可欠な事業以外の経済活動が制限されています

 

クアラルンプールに居を構えるGACKTさんが、テレビで現地の様子を話しているのを見た人も、いるかも知れません

 

 

再開に踏み切れない日系企業

 

そんなマレーシアにあって、活動制限令「フェーズ3」の特例として、実は貿易産業省から、自動車産業は操業再開を認められています

 

 

ただし、条件付きです

 

 

それは、「従業員がコロナ感染した場合、企業が医療費を全額負担する」というものです

 

 

これに、企業側が躊躇しているのです

 

 

従業員だけでなく、家族にまで感染がおよぶと、支払額は企業がまかなえる金額ではなくなります

 

 

また感染者が発生すると、企業イメージを毀損することにもなります

 

 

そもそも、仕入先や販売先がマレーシア国外であった場合など、同様に操業停止や自粛している場合があるため、結局のところ再開に踏み切れないということなのです

 

 

なので、結果的に発注の取り消しが集中するということになる

 

 

このまま操業停止が続けば、支払いを迫られる固定費(従業員給与や家賃など)負担に圧迫され、最悪の事態として現地法人のオペレーションが立ち行かなくなることもあり得る

 

 

つまり、サプライ・チェーンも崩壊するのです

 

 

コロナ禍の影響は、ほぼ全業種に及ぶ

 

 

早かれ遅かれ、コロナ禍の影響はほぼすべての業種に及ぶと考えます

 

 

ここまで人の動線が制限されると、いくら中央銀行財政出動や金融支援をおこなったところで、どの程度の効果が得られるのかが見通しにくいのが現状ではないでしょうか

 

 

世界経済は、相当に深い泥沼に入り込んだと考えざるを得ない

 

そう思うと、飲食やサービスなど、すでに深刻な事態に陥っている業種だけではなく、今後、もっと多くの業種で危機が表面化するだろう。そんなことを感じないわけにいきません

 

 

与沢翼さんの新刊「お金の真実」を読んでみた

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与沢翼さんの新刊「お金の真実」を読みました

 

与沢翼さんといえばメディアへの露出も多く、「秒速1億円の男」として注目を浴びた時期もありました

 

その後は国税滞納など、かなり厳しい経済状況にあったものの、現在では純資産で70億円を有し、ドバイやタイのバンコクチェンマイ、フィリピンのマニラ、クアラルンプールなどで不動産を購入したことでも知られています

 

今現在は、タイのバンコクで暮らしているようです

 

新刊は、366ページに及ぶ書下ろしになります

 

 

今日は、同書を読んだ感想まとめです

 

かなりの短期間で書かれている

 

「お金の真実」を読んで、印象に残ったのは、かなりの短期間で書かれた気配が伝わることです

 

今、世界はコロナウイルス感染症の影響で、大変な混乱期にあります

 

本書は、そんな背景を踏まえて書かれたことが伝わる内容です

 

コロナウイルスの危機が本格化したのは、中国の春節前後なので、1月末頃ということになります

 

おそらくですが、「お金の真実」はそれ以降、長くても3ヶ月弱で書かれたと推測されます

 

なにしろ、アフターコロナまで見据えた記述が随所に見られます

 

与沢さんといえば、徹底的な断食ダイエットでも知られます。短期集中は、お手の物なのでしょう

 

厳しい感染抑制策が敷かれたタイ・バンコクにあって、おそらく相当の勢いで書かれたのだと思います

 

ここまで現時点の空気感をリアルに反映させた著作を読むのも珍しい

 

それくらい、現在の「風」を捉えています。かなりの鮮度です

 

なので、本書に関心ある向きには、ぜひ早めに買って読んでみることを、お勧めします

 

これからの時代に大切なもの

 

本書のタイトルは、「お金の真実」なのですが、どちらかといえば与沢さんの人生観を踏まえた、読者への提言といった印象を持ちました

 

コロナ禍は、人々の生活様式を大きく変えています

 

そんななか、ビジネスにおいても、「個」としての力をどのように生かすのかに力点が置かれて書かれているように感じます

 

例えば、これまで当たり前だった起業スタイルが通用しなくなっている

 

開業時に多額の借金を背負い、スタッフをそろえ、店舗をリノベして開業する

 

開業後は当然、スタッフの給与や支払い家賃が発生します

 

そんなやり方で成功するのが、難しい時代に入っている

 

これからのビジネスは、「個」の力でやっていくことができる

 

そのための鍵になるのが、インターネットです

 

投資の重要性についても紙幅が割かれています

 

また、これからの次代、何が大切で、何を捨てるべきかについても考えている

 

時代の転換期を迎えている今、アフターコロナの戦い方を最も早く書籍で提言した一人が、与沢さんということになりそうです

 

いま、我々ができること

 

コロナでいまだ混迷する世界にあって、与沢さんは、本書でいちはやく新時代における身の処し方を提言しています

 

言い換えれば、ここを「チャンス」と捉えて戦う方法論

 

それを、この最速のタイミングで書籍にしてしまうところに、本書のバリューのひとつがあると考えます

 

時代は大きな転換点を迎えています

 

これまでの既得権者が終焉し、代わりに新しい、次世代の成功者が生まれる

 

いかにして次代の息吹をつかむかに関心を持つ人であれば、このタイミングで本書を手に取ることは、有効というのが僕の感想です

 

 

ビットコインから透けてみえる、世界経済のパワーバランス : コロナ・ショックのインパクト

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3月19日に、日経平均株価が1万6552円を付けたのは記憶に新しいところでしょう

 

日本のみならず世界的な暴落相場は、のちに「コロナ・ショック」として名を刻まれることになるでしょう

 

ただし、それが一過性のものだったのか。ただの序章にすぎないのかは別として

 

暴落は株式にとどまらず、あらゆる金融商品におよびました

 

リスクオフ資産として上昇を続けてきた金(ゴールド)までもが巻き込まれた

 

USドルをはじめとするキャッシュの需要が高まり、「キャッシュ・イズ・キング」の声も耳にしました

 

そんななか、個人的に、リスクオフ資産として認知度を高めつつあると思っていたビットコイン(BTC)についても、ご多聞にもれず大暴落しました

 

BTCだけでなく、ほぼすべての仮想通貨が値を下げました。

BTCに関しては、bitFlyer Lightningでサーキットブレーカーが発動される事態にいたりました

 

2017年に起こった、最高値220万円から安値35万円の、今から考えても吐き気がしそうな下落相場を体感した者としては、メンタル的に大きく響くこともなかったのですが、それは単に、自分の感覚が麻痺しているからなのかも知れません笑

 

 

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今日は、BTCの相場推移を通して、コロナ・ショックの影響と世界経済の潮流について、考えてみます

 

 

盛り上がらないビットコイン相場

 

BTCの価格推移について、僕は年末に2つのシナリオを用意していました

 

半減期と呼ばれる、4年に1度のビッグイベントを控えて、価格が上昇する「Plan A」と、価格が横ばい推移する「Plan B」です

 

 

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コロナ・ショック以前の、3月上旬までの相場を見ている限りにおいては、半減期を見据えた「Plan A」の傾向が強かったものの、ショック以降は相場付きが一変しました

 

2017年安値を割るほどの水準にはいたっていないものの、現在は日本円で80万円前後と、5月の半減期を見据える相場としては低調と言わざるを得ません

 

3月半ばには約800億ドルあった売買代金も、最近は300億ドル台にとどまっています

 

僕個人として、暴落前までは、

BTCはリスクオフ資産としての認知度を高めつつある、と考えていました

 

いつか訪れるであろう、世界的暴落の際には、BTCが一層注目を浴びるとまで思っていました

 

それは、おそらく、11月の米大統領選挙後ではないかと

 

それまでに、BTCは半減期に伴う価格上昇を経て、さらに認知度を高めていく

 

それが、「Plan A」の見通しでした

 

ところが、コロナウイルスが、「ブラック・スワン」となって世界的な暴落を引き起こすことになります

 

コロナ・ショックの厄介なところは、

 

単に金融相場のリセッションにとどまらないということ

 

生命の危機を及ぼすウイルスは、世界中の人の動きを寸断してしまった

 

実体経済が、一時的に心肺停止の状態になってしまった

 

これは、想像を絶するほどに重大なことです

 

人類史上に残るであろう、重要な局面が、おそらく今です

 

コロナ禍は、社会の在り方や、人がどのように生きるかを大きく変えることになるはずです

 

そんななかにあって、まだ市場規模も極小なビットコインは、リスクオフ資産として信用するにいたらないということです

 

それが、急回復する金価格とBTC価格の差異です

 

それよりも何よりも、とにかく今はキャッシュ。多くの企業や個人が、そう考えています

 

 

混迷する途上国経済

 

現在、我々日本人のもとに届くニュースは、米国や欧州の感染拡大のニュースです

 

たしかに今、米や欧州はパンデミックの最中にあります

 

しかし、今後ですが、それがアフリカや中南米に拡大しないという保証は、いっさいありません

 

発展地上国が多い、それらの地域で感染が拡大すれば、より悲惨な事態にいたるのは明白です

 

医療体制が整っているとされる先進諸国でも、この有様です

 

発展途上国においては、何をかいわんやです

 

発展途上国の経済も、壊滅的な打撃を受ける可能性が高い

 

外国資本も、おそらく流出が避けられない

 

発展途上国の経済は、工業製品の原料となる資源や、原油などに拠るところが大きいですが、原油価格のマイナスに見られるように、世界的な需要落ち込みにともなって、貿易収支が悪化する可能性が高いです

 

また、新興国通貨の価格下落が顕著です

 

南アフリカ・ランドは対日本円で、20%以上も値を下げています。

ブラジル・レアルも同様です。

 

そのほか、ロシア・ルーブルやトルコ・リラなど、10%以上下落している通貨も多い

 

対外債務のデフォルトが、今後避けられないと見ています

 

IMFに融資を申請している国は、すでに80を超えているといわれています

 

 

そんな状況下、僕は今、2013年に発生したキプロスや、2016年のベネズエラの経済危機に端を発するビットコインへの資金逃避を回顧せざるを得ません

 

 

 

 

国家と通貨の信認が問われる

 

 

事態が深刻化すると、おそらくは各国の通貨への信認が問われることになるはずです

 

キャッシュ・イズ・キングが、はたしてリスクオフなのか?

 

そんなことも、考えなくてはならなくなる、

 

そんな危惧を持っています

 

途上国のみならず、日本はじめ先進国でも、積極財政で大量のマネーを市場に供給している

 

日本では、中央銀行である日本銀行が、日本株を買い支えています

 

価格が下落し、一歩間違えば、日銀が債務超過におちいる

 

そんな悪夢も、もはやリアルさを増しています

 

 

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そのような事態にいたったとき、世界のマネーはどこに逃避するのか?

 

USドルか?それとも、ゴールドか?

インフレヘッジとしての、株や不動産なのか?

 

それとも、無国籍で非中央政権的で、ポータビリティも優位なビットコインにも逃避してくるのか?

 

遠からぬ将来に、世界経済の大きな対流を見ることになるかもしれない

 

それが、僕が考えている「Plan A」の、本線です

 

 

 

僕たちは「走り方」を変える時期に来ている : コロナ禍とのつきあい方

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コロナ禍の世界感染者数は、4月25日時点で270万人を超えています

 

死者も19万人を超え、おそらくいずれは20万人に達するでしょう

 

日本国内をみても、感染者数は約1万2千人。死者は3百人超となっています

 

23日に亡くなった、岡江久美子さんの死にショックを感じた人も多いでしょう

 

コロナウイルスは、人を選ばずに襲ってきます。我々は、戦いの最中にいます

 

 

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とはいえ、ゴールが見えない戦いに、皆が精神を消耗しているはず

 

今日はあらためて、コロナ禍とどう向き合うか、マインド・チェンジの必要性について考えてみます

 

 

短期では終わらない

 

 

世界を見渡すと、なかにはコロナの封じ込めに成功したとされる地域もあります

 

例えば、近隣では台湾や韓国

 

台湾は世界で最も対策が早かったといわれています。なにしろ、WHOが本腰を入れていなかった時期から、警鐘を発してきたのが台湾です

 

韓国は、宗教団体の集会などで感染者数を急増させたといわれながらも、足元では感染者数が1けたまで下がっています

 

 

しかし、僕は思います

 

現時点ではたしかに、新規感染者は抑え込めている。しかし、いつ状況が変わっても不思議はない

 

 

何といっても、コロナ禍の治療薬が開発途中にある状況で、安心できる成功などありえないのです

 

 

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まして、日本では緊急事態宣言が発令されたとはいえ、いつもの通勤風景は変わりません。しつこく営業を続けるパチンコ店もあります

 

 

いつ、オーバーシュートが起こっても不思議はない

 

このあたりは、ニューヨークなどアメリカや、スペイン、イタリアといった欧州とは雰囲気がおおいに異なるでしょう。もはや、戦場だと形容する人もいます

 

 

もし仮に、楽観的に考えて、日本の新規感染者数が5月から6月に掛けて落ち着いてきたとしても、再びいつ感染爆発が起きるかなど、誰にも分かりません

 

おそらく、世界の人々のマインドや行動、とりわけ消費動向には大きな変化が訪れるでしょう

 

 

 

走り方を変える

 

この状況にいたって、我々は「走り方」を見直す必要があるのかも知れません

 

今までは、なんとか1週間、いや2週間だけ、がまんすればなんとかなる。そんなことを思ってきた

 

けど、本当にそうなのか?

 

事態は、長期戦に入りつつあるのではないだろうか?

 

そんなことを思います

 

 

同じ陸上選手であっても、スプリント系の選手と、長距離のマラソン・ランナーでは、身体の作り方から戦略まで、まるで違いますね

 

短距離走のつもりで走り出したものの、いつまでたってもゴールが見えない

 

これでは、心が維持できない

 

 

個人においては、いかに精神を安定的に保つか。これが、思っている以上に重要になると感じます

 

今はまだ、あまり注目されませんが、コロナ禍に影響されるメンタル・トラブルが問題視される時期がやがて来るでしょう

 

もうしばらくは、走らなくてはいけないのかも知れません。辛いですがね

 

 

個人は、どのようにふるまうか

 

コロナ禍との接し方については、弊ブログでもたびたび触れてきましたが、まずは自分自身の足元を固めること

 

 

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そのためには、正しい情報を把握することでしょう。あまりバイアスが掛かった情報に右往左往するのは、好ましくない

 

そして、周囲の仲間と、辛い心情を共有する。自分ひとりで戦っているわけではない、それを知る

 

いつか、心の平安が訪れる、そう信じます

 

 

企業経営者は、どうふるまうか

 

事業オーナーにとっては、状況は一層シリアスでしょう

 

休業を強いられている事業者も、多いでしょう

 

一方で、人件費や経費といった固定費負担は、相変わらず発生する

 

長期戦といわれても、はいそうですか、と納得できるものでもないでしょう

 

もはや、きれいごとだけでは済まない段階に迫りつつあります

 

 

 

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今月末の支払いをどうするか?

従業員の雇用をどうするか?

当面の資金繰りは立つのか?

 

本当に、胸が痛くなる

 

でも、やるべきは、

 

会社の企業価値や将来の在り方、

中長期の計画、足もとの計画

そして、事業の継続性。

すべて見直す。洗いかえる

 

今、やる

 

そして、打てる手段をすぐに打つ。行動に移す

 

辛い決断があるかもしれない

でも、避けられない

大切な仲間を失うことにも、なるかも知れません

涙を流すこともあるかもしれない

 

 

コロナ禍に関する目線を短期から長期に切り替えるということは、

 

つまりは、そのような決断が不可避になります

 

資金繰りが不安なら?

 

すぐに、資金の手当てをすべきです

 

日本政策金融公庫は、すでに案件が殺到しています。融資審査にも、通常以上の時間が必要になる可能性が高い。

1か月先の見通し、程度では間に合わない

 

よもや、融資金の交付を待たずして資金ショートするなど、考えたくないですね

 

一刻も早いほうがいい

 

あらゆるリスクを想定した、長期戦に向けた対応を検討すべき時期に来ていると考えるのですが、いかがでしょうか?

 

 

混乱する世界:2人の天才が示す解決策は、極めてシンプルだった

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日本経済新聞の一面で特集記事が組まれています

 

「コロナと世界」というタイトルです

(以下、記事参考・引用)

 

 

4月9日は、フランスの経済学者として著名な、ジャック・アタリ氏がコメントを寄せていました

 

続く10日は、ノーベル生理学・医学賞の受賞者としても知られる、京都大学本庶佑(ほんじょたすく)特別教授の記事でした

 

 

コロナウイルスに端を発する世界の混乱について、2人の天才が示す解決策は極めてシンプルです

 

 

ジャック・アタリ氏の指摘

 

 

アタリ氏は述べています

 

この問題は、ワクチンや治療薬があれば解決するし、なければ解決しない

 

それ次第で、この危機は3ヶ月で解決するかもしれないし、3年続くかも知れない

 

 

そんなの、当たり前だと思うかもしれません

 

 

しかし、氏が指摘するのは、

 

新薬開発に投入されている資金が、ばかげていると言わざるを得ないほど少額だということ

 

世界経済を立て直すための、最優先事項が新薬開発だと、誰も気付いていないとまで言い切っています

 

 

本庶教授の指摘

 

 

本庶教授は指摘しています

 

 

人々がパニックになるのは、死ぬからだ

 

死亡者を少なくするためには、治療薬がいる

 

 

たったひとつのウイルスが出てきて、世の中がひっくり返る

なんで、と考える人はたくさんいるだろうが、これが現実だ

 

 

混乱する世界

 

 

今、世界は混乱しています

 

様々な情報が錯綜している

 

国家間で犯人のなすり合いが起こっている

 

 

コロナの症状をめぐっては個々人でばらつきがあり、人々はさらに混乱し、大きな不安を感じています

 

 

両氏が指摘するように、この混乱の原因が、死に関わるウイルスである以上は、

 

人類は治療薬の開発に、持てるリソースを投入しなくてはならない

 

そんなシンプルなことが、現時点ではまだ十分になされていると言えない

 

 

取材のタイミングと記事になるまでには、もしかしたら時間差があるかもしれない

 

 

少なくとも今後、開発は急ピッチで進むと信じますが、

 

それでもいつ、特効薬が完成するは見通しが立ちません

 

 

新薬が実用化されるまで、基礎研究から治験を経て承認を得るのに、海外では3から5年、日本では10年程度掛かるといわれています

 

 

画期的な治療薬については「先駆け審査指定制度」という優先制度もあるようですが、それは承認審査の期間が12ヶ月から6ヶ月に短縮される程度

 

 

とはいえ、新薬の実用化については、有効性はもとより副作用リスク、供給能力など検証が必要です。そこにジレンマがあるのでしょう

 

 

エボラの既存薬として知られるギリアド社のレムデシビルや、富士フィルム富山化学のアビガンなどを転用することで、急場をしのぐ試みが進められています

 

 

いつになったら平穏な日常が戻ってくるのか、誰も答えを見出せていないのが現実なのです