よく、人は人、自分は自分。といいます。
しかしですが、これほど日本人には難しいこともありません。
究極のムラ社会。同調圧力に埋もれる我々が、「自分は自分」を貫くのは、そんなに簡単なことではありません。
なぜか?
それは、みんなと同じ行動を取ることに、これまでの日本ではある程度の合理性があった。そう考えなければ腹落ちがしません。
他人と同じ行動を取ること。時には自分を犠牲にしてでも社会に尽くすこと。それが、総体としての日本人の生存術だったのです。
ただし、その方法がこのまま通用するかは別問題です。
沈みゆく日本という船に乗っている我々が、他の同乗者と同じように、気付く気付いていないの程度はあるにせよ、結局の問題として「座して死を待つ」のか、それとも「自分は自分」を突き詰めて風穴を開けるのか。
船には、すでに水が浸り始めているのですよね。時間がありません。