これまで1年にかけて、月曜日には投資の記事を書いていました。
特に、米国債のベア3倍レバレッジETFである「TMV」を実際に購入し、その値動きを追うことによって、世界中に広がるインフレ懸念や、各国の中央銀行がインフレ退治に向け打ってくる施策をリアルタイムに学ぶことが出来ました。
しかし、今月に入り保有していた持ち高を清算。利確してしまいました。
理由は、米FRBの金利政策が「ピボット」つまり転換を迎えつつあることで、市場の動きが非常に読みにくくなったこと。また、TMVは米国10年超の長期債を投資対象としたベアファンドなのですが、今後の長期金利が上昇し続けるのかについて、相場を一旦離れて動向を見極めたいと考えたからでした。
一方で、今年の秋口から少しずつ、金(ゴールド)の勉強を始めたいと考えていました。
以前から、米国株ETFの「GLD」をとおして、ゴールド投資は行っていたのですが、今回、自分としては未知の領域である現物を買ってみようと思ったわけです。
では、なぜゴールドに関心を持ったのか?
前述の通り、いま世界では高インフレの波が人々の日常生活を脅かしています。
インフレというのは、つまり物価水準が全般的に上昇すること。逆の言い方をすると、我々が用いる法定通貨によって購入することができる財やサービスの総量が減るということですね。
コロナのまん延以降、各国がばらまいたマネーの過剰な増加が今日のインフレを招いたといわれています。
そのような状況下にあって、ゴールドが目下、注目されているようです。
ゴールドというのはこれまで、インフレに強い資産の代名詞とされてきました。
足もとでは、これまでの米国の高金利政策により米ドルが非常に強い環境下にあったため、ゴールドの対米ドル価格はダウントレンドにあったのですが、そもそもゴールドというのは、「有事の金」とも言われるように、世の中の情勢が不安定になるときに価格上昇する傾向があります。
輪転機を刷ればジャブジャブ印刷できる法定通貨とは異なり、ゴールドの地球上の総量は限界があるといわれていますから、インフレヘッジとして金が用いられる傾向があるのです。
個人的に、1年以上を掛けて、米国債、そして日本の債券の動きに注目してきました。
そこで感じたのは、日本債券の異常な動き(というか、まったく動かない不気味さ)でした。
現在、日本のインフレ率は3.7%です。長い間、デフレ経済といわれ続けた日本ですが、物価上昇はもはや誰の目にも明らかです。
しかし、ご存じの通り、黒田日銀はまったく動こうとはしなかったですよね。いまだに日本の政策金利は0.25です。一方のFRBは、将来的に5.1までFFレートを上げようとしている。
これが、ゴールドに関心をもった最大の理由です。
つまり、日本の通貨である「円」に対する不安です。
このことを、1年がかりで身をもって感じたのでした。
秋以降、徐々に買ったのが、オーストリアの「ウィーン金貨」です。
ウィーン金貨は、地金連動型コインといわれており、同様のコインにカナダのメイプルリーフ金貨などがあります。
一般にコインは、インゴットのような本当の地金よりも鋳造コストが増すために割高といわれています。
にもかかわらず、なぜ金貨を買ったのかですが、
まず自分の裁量で持ち運びがしやすい。
そして、大型のインゴットで買うよりも、小分けにしたコインで持ちたかった。
などの理由です。
このウィーン金貨を、田中貴金属で買っているという話です。
同社からのゴールドの購入(web上)にあたっては、まず総合口座の作成が必要になります。
本人確認書類も提出します。
本人確認書類については、webでも郵送でも申請可能です。
手続きが済めば、パスワード等が記載された書類が郵送されてきます。
書面には、みずほ銀行の同社指定口座の口座番号が記載されています。
事前に購入を希望する商品の金額以上の額を振り込んでおく必要があります。
田中貴金属のホームページ上から総合口座のサイトに入り、希望の商品(インゴットや金貨、プラチナ貨など)を指定します。
あとは到着を待つだけです。
本人宛ての「本人限定」郵便で送付されます。
箱が二重になっています。
同梱物は極めてシンプルです。
購入金額を明示する資料は同封されていません。
今後、売却する際に思いのほか利益が乗ってしまった場合などには、納税で不利になることを避けるために、
同社から購入する場合は、会員サイトから売買履歴をダウンロードし、印刷しておくことをお勧めします。