1週間の、投資環境の振り返りをします。
ご自身の投資については、自己責任にてお願いします。
まず、個人の投資の振り返り。
相変わらず、何もしていません。
何もしていないのに、毎週投資の振り返りとはどういうことだ?そう思わなくもないのですが、
それでも毎週月曜日に向けて記事を書くのには理由があります。
それは、投資においては「動かない」ということも、立派な投資行動になると考えているからです。
動かない、というのは意外と難しい。
投資には、本来あってはならないのですが、実は相当の投資家が「中毒症状」にあるのも事実なのです。
つまり、なにかポジションを保持していないと落ち着かない。そんな人が本当に多いのです。
ノーポジションというのは、殊のほか忍耐が強いられる。これも事実なのです。
さらに、ビットコインや日米株価、ゴールド価格などは足元で上昇しています。
トレンド転換か?このようなタイミングで動かないというのは、自分がみすみす機会損失をしている感覚に陥りやすい。
しかも今、インフレが騒がれています。モノに対する通貨の価値が落ちている。よく、銀行預金に大事な資金を置いておく日本人が揶揄されますが、この状況下で投資家が現金ガチホするというのは、それなりの信念がないと難しいでしょう。
しかし繰り返しになりますが、個人的には、
今は動くタイミングではない。そのように考えています。動かないことにともなうリスクは享受する覚悟です。
以前、このブログでも紹介したことがあるのですが、
日本経済新聞2023.1.12に、「2023年 米金融政策を問う」という記事があります。
印象に残っているので、いまでも手元に置いているのですが、
記事内に、ハーバード大学のカーメン・ラインハート教授のインタビューがあります。
以下引用
「中銀は金融の安定性を懸念して(金融)引き締めを行うことがより難しくなる」
「(中銀は)本来あるべき水準より金利を低く保つ可能性がある」
「中銀は独立性を失いインフレと闘う能力を失ってしまうのではないか。これは本当に心配なことだ」
当然ですが、この記事は2023.1.12のものです。この時点では、まだシリコンバレー銀行やクレディ・スイスの破綻問題が起こってもいませんでした。
直近では、米連邦預金保険公社(FDIC)が、中堅ファースト・リパブリック銀行を管理下に置くと関係者がロイターに答えています。
ラインハート氏のインタビューを今読み返すと、まるで将来を見ていたかのような既視感を感じます。
銀行破綻を受けて、今マーケットはにわかにFRBが政策金利の利下げに転じるのではないか?そのような意見が増えています。
しかし、何をさておき米国民は目下、インフレに苦しんでいる最中です。
不用意な金利政策は米国民の生命を脅かすことにつながりかねません。
ただ、これ以上の金利引き上げは米銀のみならず、世界中の企業経営や人々の生活に多大な影響を及ぼします。
ここまでの銀行破綻は、ほんの序章に過ぎません。
このブログでは昨年、一年を通じて米FRBの金利政策を追ってきました。
TMVというETFを実際に買うことを通じて、実感を持って政策金利の上昇劇を体感してきました。
その自分が、いまはノーポジです。
米FRBは早晩、アンコントローラブルな状況に追い込まれる。その時、世界同時不況がはっきりと具現化する。
自分が大きく動くとすれば、そのタイミングかなと思っています。