この先、現れるであろう将来の姿は、実はすでに「芽」となって我々の足元にある
見えないはずの将来を、誰にでもつかむことはできる
今日は、元日本マイクロソフト社長の成毛眞さんの著書「2040年の未来予想」を参考に、我々の将来の姿と、どのように生きていくかについて考えてみます
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コロナ発生以降、感染封じ込めに苦慮し経済活動の停滞を余儀なくされている国々、特に「西側」と呼ばれる資本主義陣営を尻目に、早々に経済回復を遂げ、さらに周辺地域の派遣争奪をもくろむ国があります
中国ですね
GDPの1位と2位の米中の「二強」が対決する構図が鮮明になりつつあります
そのような状況にあって、アメリカと同盟を結ぶ日本は、中国と至近に位置するという地政学的にも、経済的なつながりの面からも非常に難しい立ち位置に置かれているのですね
中国の覇権争奪と前述しましたが、なにも政治の世界だけではなく、民間でも同様です
このブログでは東南アジア、ASEANの一国であるフィリピンを題材に考えることが多いです
そのフィリピンは今、コロナ封じ込めに失敗し、政治的にも経済的にも苦境に立たされています
大統領の任期終了が迫りつつありながら、今なお高い支持率を誇るドゥテルテのコロナ政策にも、懐疑の声が出ているようです
もともと貧富の差がはげしく、所得による階層意識が明確で、中間層が育ちにくい国です
経済の停滞は、つまり貧困と治安の悪化に直結します
崩壊寸前のマニラ首都圏の医療現場。増えていく感染者数を抑え込むために飲食店での店内の食事も制限される有様です
店舗を維持することができず、閉店に追い込まれる飲食業者が後を絶ちません (日本のように助成金も出ません)
多くの日本人向け店舗も閉店するなか、居抜き物件を中国資本や韓国人経営者が押さえているといわれています
実際、厳しい入出国規制がされているはずなのに、多くの中国人が滞在しているらしい。なぜ?
ともかく官民ともに台頭する中国と対照的に、日本の影はコロナ禍でさらに薄くなりつつあるようです
日本の国力が落ちているのか?
成毛氏は、日本は2020年の今でも、すでに「貧しい」と指摘します
今でこそコロナで海外からの観光客はほとんどいません。しかし、以前はインバウンド向けと呼ばれる外国人観光客による消費活動をねらったビジネスが、重要な国内産業とされていたのです
なぜか?日本が美しく魅力のある国だから?政府の観光キャンペーンが奏功したから?
というよりむしろ、日本の物価が安いからです
日本でショッピングするほうが圧倒的に安い。だから、何度も日本を訪れ爆買いする
100円均一の「DAISO」などを見てもはっきりします。
分かる人は分かると思いますが、海外のDAISOは100円ではありません
だいたい、倍額。つまり、日本で100円のものが、200円で売られているイメージです
多分ですが、「UNIQLO」なども日本の販売価格の2倍程度で価格設定されているのではないでしょうか
もちろん、関税や家賃などの固定費の問題があるにせよですが、見逃せないのは人件費なのですね
日本の人件費は安いのです
日本の労働賃金は10年以上横ばいなのですから。そのような国は、世界でもあまりないでしょう
言い換えると、日本人は気付かないうちに、経済的に「ゆでガエル」になってしまっているのです。気付かないうちに落ちぶれている
これは、本当に気付きにくい
成毛氏は、こうも指摘します
日本がふたたび経済成長率を二ケタに戻すのは望めない
一方で、老人が増え若者が減る。超高齢化社会に、もはや足を突っ込んでいます
徐々に繰り下げられる年金の支給開始年齢。
崩壊する終身雇用制度。
減額するはずもない税負担。
財政難に陥り、十分な公共サービスも提供できなくなる地方自治体。
老朽化する社会インフラ。など
非常に暗いテーマが並んでしまいましたが苦笑。未来を知る。おそらく、その術となる「芽」はすでに足元にあります
では、どうすればいいか?
そんなこと、分かりません苦笑
ただ、成毛氏も指摘しますが、
間違っても一個人が、「国を変えよう」などと頑張ってみても、徒労に終わる
なにしろ、日本では政権が変わろうが、また史上最長の政権であっても国を変えることなどできなかったのです
だから、個人としての我々は、国家をうんぬんなどと考えるよりも、むしろ今後を一人の人間としてどうやってサバイブするか、どうやって幸せになるか
そこにフォーカスし、エネルギーを投入する
個人としての足元が固まっていないと、周囲を助けようとしても共倒れになりかねないのですね