Another skyを探す旅

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「香港民主化デモ」の戦略と、「ビットコイン」のコンセプトには相似性がある

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今週のニュースで、香港の民主化デモに関するものが目を引きました

 

デモの象徴的な存在でもある、民主活動家の黄之鋒(ジョシュア・ウォン)さんや周庭(アグネス・チョウ)さんら3名が「無許可集会扇動罪」で実刑判決を受けたのです

  
 
 
 
昨年の6月に起こったデモ活動を扇動したとして、今回の実刑判決にいたったのですが、そもそも背景には、中国政府が香港に改正させた「逃亡犯条例」があります
 
一国二制度の体制下で本来認められているはずだった、表現の自由や民主主義が骨抜きにされるという懸念が、香港ではかつてないほど高まっています
 
 
 
 
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多くの若者がデモ活動に参加しましたが、ここにはある特徴がみられたといいます
 
デモ会場に向かう際、「オクトパスカード」を使わないようにしたのです
 
 
オクトパスカードというのは、香港版のSuicaのようなもので、電子マネーです
 
このカードを使うとどうなるか?行動の履歴が残る。つまり、アシがついてしまうのですね
 
なので、現金を使って交通機関を利用したのです
 
 
コロナ対策でもそうなのですが、中国政府は個人の移動データを行動統制に利用するのです
 
 
当然のことながら、デモの参加者には弾圧の対象になる可能性が生じます
 
 
中国や香港では、日本に住む我々が、肌感覚で理解できないようなことが起こりかねない
 
そんな香港デモですが、これには活動するうえでの重要な戦略があったといわれています
 
それは、水のように動くということです
 
一連のデモ活動では、「水になれ」が合言葉だったのです
 
 
 
 
どういうことか?
 
 
極力、明確なターゲットとなるリーダーや、中核的な組織をつくらないということです
 
 
明確なリーダーは、政府にとって最大のターゲットになります
 
リーダーに活動の意思決定が集約されるデモだと、いざ逮捕されたり不在になれば、でも活動そのものの成否にも大きく影響します
 
 
なので、最初からはっきりと分かる形でリーダーを作らない
 
 
それでも、ジョシュアや周庭は、2014年の「雨傘運動」の頃からすでに、民主化デモのアイコン的な存在だった
 
中国政府にとっては、最初からターゲットだったわけです
 
 
 
 
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香港の民主化デモで見られたような、リーダーを作らない戦い方は、他の国のデモでもみられるようになりました
 
 
例えば、最近メディアでも取り上げられる、タイのデモ
 
 
 
ここでも香港同様、「水になれ」という戦略が相当意識されているようです
 
 
SNSなどを使って拡散し、はっきりとしたリーダーが見えてこない。
そういった、従来にはなかった戦略は、政府にとっても与する相手が特定できないため、非常に厄介なものになります
 
考えようによっては、参加者全員がリーダーというデモほど、政府が制圧し難いものもないかも知れません
 
 
 
 
 
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それって、ブロックチェーン技術と同じじゃないか
 
僕は、ニュースを見ながら、そんなことを考えていました
 
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ブロックチェーン技術によって生み出されたものに仮想通貨がありますが、その代表格がビットコインです
 
 
ビットコインは、よく非中央集権性などといわれますが、明確な管理主体、いわゆる「運営」が存在しない
 
 
サトシ・ナカモトという伝説的なアイコンがいるのですが、生きているのか死んでいるのか、はっきり言って存在自体がよく分からない
 
 
 
民主化デモ」と「ビットコイン」を同列に論じることなど、もちろんできないのですが、しかし、こういった、明確なリーダーを作ろうとしないものが、人々にどうやって浸透するものなのでしょうか?
 
少なくとも言えるのは、コンセプトに賛同する、少なからぬ人々がいるということでしょう
 
背景にあるものがどうあれ、人々がまったく望まないことが「自然発生的?」に拡大するはずもないのではないでしょうか?
 
 
先ほども言いましたが、ジョシュアや周庭さんは「キャラが立ちすぎた」ゆえに実刑判決を受けてしまいました。
 
 
しかし、人々の思いから発生した、実態がつかめない、水のように変幻自在な動きと、国家という「揺るぎない」はずの体制が、今後さまざまな局面でどのように対峙していくのか
 
そして、どちらが勝つのか?
 
水というのは、手でつかめないほど滑らかでありながら、時に強力な力を持つこともあります。
僕は今後の動向を、少なからぬ関心を持って見ています