住宅について、賃貸が得か購入が得かという議論をよく目にします
個人の価値観にもよると思いますが、今日は、もし住宅(マンション)を購入しようと思ったとき、多くの人が利用することになるローンについて考えてみます
まず、住宅や自動車等の、個人消費に使う目的であれば、返済方法は元利均等返済になるケースがほとんどと思います
元金均等返済という方法もあるのですが、これだと借り入れ初期の返済額が大きくなるため、給与所得者として働いている方だと、返済計画に無理が生じる可能性があります
なので、毎月の元金と利息の合計返済額が均一となる元利均等返済を選択する場合がほとんどかと思われます
例えば、住宅ローンを借り入れる場合
金融機関から金利の選択を求められます
固定金利か、変動金利か、または固定金利特約型が一般的でしょうね
では、どの金利体系を選びましょうか?
ここで、借主は頭を悩ませる
どういうわけか、この瞬間、借主はあたかも相場師になったかのように、将来の金利推移について想像をめぐらせるのです
ですが、はっきりいって、そんなもの分からないのです
ここ最近、景気の動向について議論されることが増えてきています。金利についても動向は予断を許さない状況になっていると考えます
では、どうやって金利を決めればよいのか?
僕は、究極的には個々人のリスク許容度をしっかり考える必要があると思っています
例えば、今現在(ローン申し込み時点)の毎月返済額から少しでも増えてもらったら困るという場合
この場合は、本来固定金利もしくは長期の固定金利特約付きを選ばざるを得ないはずなのです
逆に、収入に対して返済に余裕があって、毎月返済額の多少の増減には十分対応できるという場合
こういう場合には、金利の選択に幅が生まれます
結局のところ、金融機関に並んでいる低金利のローンは、よくよく見てみると、金利変動リスクと裏腹だということを忘れると、大変なことになります
余談になりますが、昔むかし、住宅金融公庫という住宅金融支援機構の前身がありました
この公庫の借り入れについて、かつて「ゆとり返済」という返済形体があり、今から考えると、身の毛もよだつようなシステムだったのです
借り入れ時から10年後に、返済額が激増するシステムです
なぜ、そんなシステムで皆さん借り入れしていたのか?
それは、誰もが終身雇用システムと、将来の給料増加を信じて疑っていなかったのです
そこに訪れたのが、バブル崩壊でした
当然ながら、支払いに窮する家庭が続出しました
今の時代、ローンを利用しようと思うのならば、楽観主義では不安です
むしろ、悲観主義で手堅く考えていくほうが失敗しない
金融機関も、サラ金も、お金を借りることには本質的には一緒です。言いたいのは、必ず返済しなければならないということです
将来の金利推移を相場師的に考えても、超長期まで読みきれません。
であれば、自分が受け入れることのできるリスク許容度から考えるのが正解ではないかと思うのですが、いかがでしょうか