今の日本では、管理職になりたがる人が減っている。
どうやらそういうことらしいです。
「the21」という雑誌だったと思います(うる覚え)。橘玲さんの記事が載っていたんですね。
日本の管理職を救う方法、みたいなテーマだったんですが、寄稿者はいろいろ処方策を指南しているんですが、
橘玲さんだけは違ったトーンだった気がして、
いや、それはそもそもやっぱ無理ゲーじゃね?的な。
あきらめたほうがいいんじゃない?といった感じに受け取れたんですね。
なんでも、平社員の5人に4人は管理職になりたくないらしい。
橘さん曰く、
日本の管理者は権限がないからストレスがたまるだけ。
欧米だと地位と権限が一体化しているから、地位が高いと威張れるらしい笑
日本だと、もめ事の仲裁をさせられて、上からも下からも文句言われて、どんどん疲弊していく。
本来、地位があるということは、その分責任もあるので、それに見合う権限も与えられて然るべきというのが欧米の当たり前。
ところが日本では、みんな平等のムラ社会なので、管理職がみんなの顔色をうかがって、根回しや長時間の会議が増える。
まあ、実感ある方も多そうですが、もうひとつ、
日本では健康状態が最も悪くなるのが中間管理職らしい。
日本で出世するサラリーマンは、様々な部署をローテーションさせられるゼネラリストが多いですね。しかし橘さんは、管理職になりたくなくて会社を辞め、作家になりました。
金融投資は分散しても、人的資本は分散せず集中する。そうしないと、仕事も分からない管理職がベテランのパートさんの顔色をうかがって仕事を進めるしかなくなります。
まあ、現状の日本の人事制度でそれを望むのは難しいでしょう。だから橘さんは「無理ゲー」と言うのだと思います。
中間管理職というのは年代的に、就職氷河期にあたる世代が多いでしょう。学生時代に狭き門をなんとかこじ開けて入った会社です。
同期が少なく、なんとかこの会社で我慢していれば、いつかは大出世できる。
そんなことを考えた人も多いかもしれません。
しかし、学生時代はそれなりに、今は今で大変な時代を生きていますね。
せめて体は壊さないように。すでに壊している人も多そうですけどね。