もはやこれが、いったい第2波なのか、3波なのか?
コロナウイルスの感染が、世界的に再拡大しつつあります
ヨーロッパの主要都市では、再びロックダウンの危機にあります
コロナの抑え込みも、国によって成果に差が生じています
アジア地域をみても、
コロナの発生源でありながら、国家による行動統制によって、世界に先駆けて経済を回復させつつある中国
初期段階から封じ込めに成功し、世界的な成功例といわれる台湾。
経済成長に軌道回復させ、外資誘致を進めるベトナムなど、欧米と比較しても影響を微小にとどめる国がある一方、
フィリピンやインドネシアなど、感染者増に歯止めが利いていない国もあって、濃淡があるのが実情です
日本でも、エアアジア・ジャパンが破綻しましたが、周囲を見回しても、
ANAHDやJALの給与カット、資本増強。大韓航空とアシアナの統合、フィリピン航空の民事再生、シンガポール航空ですら経営危機にあるなど、航空業界の惨状には枚挙にいとまがありません
世界の上場航空会社52社のうち、実に12社が債務超過におちいっています
グローバリズムという言葉が、ここまで空しく感じることも、これまでありませんでした
我々は、このまま江戸時代のような鎖国のなかで生きていくことになるのでしょうか?
僕は、そうは思いません
なぜなら、人間というのは、
一度「知ってしまった世界」の扉を閉めることなど、できないと思うからです
今日は、堀江貴文さんの最新刊
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を参考に、いつか再び世界が開かれるのかについて、考えてみます
今から思い返すと、
コロナ感染が拡大する前までは、海外渡航なんて、その気になれば数千円で行けました
今でこそ次々に破綻していますが、LCC格安航空会社が急成長し、我々はその恩恵を受けて、近隣の国であれば数千円からチケットを手に入れることができたのです
また、SkyscannerやExpediaなどチケットアプリや、AirbnbやAgodaなど宿泊予約サイトによって、すごくお手軽に航空チケットや宿泊費を値踏みすることができました
僕自身、2月にマレーシア行きをキャンセルした後は、飛行機に乗る機会さえないままに過ごしています
そんななか、感染拡大したコロナウイルスによって、世界は「逆グローバリズム」に巻き戻ってしまった
感染予防のためには、「外出禁止 (自粛) 」「巣ごもり」が良しとされました
商用に限り、入国を認める国も増えていますが、そもそも自国の経済を、観光を含め海外との往来によって成り立たせている国も多いはずなのに、
そんな状況に、多くの国も、国民も苦しんでいるのですね
つい先日、世界的な株価暴騰のネタになったファイザーのワクチン開発ですが、
いまなお、日本でも全員にワクチン接種が可能となるのは、いつか分かりません
世界全域にワクチンが行き渡る日など、想像すらできません
そもそも、副作用の確認など、臨床すら「特例措置」の名のもとに省略する
事実、ロシアのワクチンは臨床試験の終了前に「スプートニクⅤ」を承認しているし、中国も国営製薬会社シノファームなどが数十万人単位で、すでに臨床の枠外で投与しているといわれています
そのような混沌とした状況下にあって、いつワクチンが摂取できるか、またそれが安全なのかが見えてこない
まして、コロナによって分断された世界が、ふたたび扉を開けるのがいつになるかなど、分かりません
コロナであらためて分かったのは、「分断」が、国家単位でなされたことです
コロナの猛威を前にして、国家(や民族)が分断することは、今はそれが正しいし、もっと言えば、これからもそうすることが正しい。そういう人も少なからずいます
しかし、それは違うと僕は思います
堀江さんは言います〈以下引用〉
「行きたいところへ行き、見たいものを見られる世界は、決して失われない。
それが人の願いの真実だからだ」
結局のところ、僕らは、
今まで知らなかったことを知りたいと思うし、一度知ってしまったら後には戻れない
そんなことを思います
「知りたい」という欲望は、大きなエネルギーを生みます
知ってしまった後の世界に戻りたくないというのも、強大なパワーになります
それは、ときとして国家でも抑えるのが難しい
いま、タイでは民主化デモが広がっています
2014年に起こった、国軍によるクーデター以来といわれる事態です
若者が中心といわれる、デモの背景には、反軍政だけではなく、これまでタブーとされてきた王政に対する反発があるといわれています
〈引用:FNNプライムオンライン YouTube〉
王政批判が、不敬罪として重罪に問われるタイにあって、ここまで反発が強まるのは、新たに国王に就任したワチラロンコンの「放蕩ぶり」にあるのです
4.6兆円の資産を持ち、タイではなくドイツのホテルを生活の拠点にしているとされる新国王ですが、
かつては世に出ることなかった国王の私生活も、「奇行」が瞬く間にインターネットで世界中に拡散します
国民の尊敬を集めた前プミポン国王とは対照的に、現国王の「言動」や、独りよがりな制度変更が国民、特に若い世代の反発を生み、王政そのものの是非に関わる事態になっています
それというのも、タイの若者が、現国王と王室の実態を「知ってしまった」からなのです
タイの若者が、王室に対して再び深い尊敬の念を持つことは、もはや無理かも知れません
事実を「知る」ということは、それだけ大きいエネルギーを生むことにもなるのです
話が逸れましたが、
今の日本では、「1マイル」以内の生活圏内で相当に快適な生活を送ることが可能です
しかし一方で、多くの人々が、海の向こうにも多様な文化や、様々な生活があることを、自身の体験として知っています
いつ、どのようなかたちで世界が再び動き出すのかは、今は分かりませんが、日本の多くの若者も、一度知った広い世界へ、ふたたび向かう日が来るのではないかと思っています