というと、いまだ多くの人が「胡散臭い」と考えているでしょう
コロナショックの影響をまともに受け、3月13日には42万円まで下落したビットコインですが、11月15日時点で、170万円付近まで値を上げています
実に、安値から4倍の上昇です
実は、アメリカなどで複数の企業が資産としてビットコインを購入し始めています
そして重要なのは、
世間の多くの人が、この事実を認識していないということ
つまり、バブル的な過熱感がない
なぜ、こんなにも価格が上昇したのか?
ビットコインについては
単に価格の面から投機的に述べられることもあるし、ファンダメンタルズの面から述べられることもあります
米大統領選に表れるように世界的な政情不安とか、世界的に過剰なマネーサプライに原因があるとか、発展途上国の通貨不安とか、いろいろ言われますが、今日は、ビットコインと他の仮想通貨の違いの観点から考えてみます
ビットコインは、他の仮想通貨(アルトコイン)と比較しても、価格面でもシェアでも強さが際立ちます
なぜ、ビットコインが強いのか?
僕が思い出すのは、2017年に最高値を付けたバブルの頃です
あの頃、ビットコイン価格の上昇がマスコミなどで取り上げられ、マウントゴックス以来、久しぶりに仮想通貨が大々的に捉えられた時期です
一方で、同時期にビットコインは強烈な批判にもさらされていました
それは、主にビットコインの性能に関するものでした
今はかなり勢いを落としていますが、2017年にはハードフォークと呼ばれる分岐により、ビットコインキャッシュという仮想通貨が世に登場しました
今もはっきり覚えていますが、若手の人気のある学者などは、
ビットコインは死んだ。ジハン (ジハン・ウー、ビットコインキャッシュの開発者の一人) おめでとう、などとネット上で言っていました
また、イーサリアムというスマートコントラクトにより適応した通貨も台頭し、開発者のヴィタリック・ブテリンという若者が日本に訪れ、コアなファンには大きなニュースとなりました
一方で、ビットコインは送金スピードや、手数料などの適応能力、スケーラビリティとも呼ばれますが、ここに大きな欠陥があると考えられていました
価格上昇がありながらも、大きく市場占有率を落とし(たぶん40%とか30%近く。今は60%以上)、将来性が不安視された時期でもあります
ビットコイン発展の鍵を握るのが、ライトニングネットワークの実装と考えられました
ライトニングにより、トランザクションスピードが改善し、スケーラビリティの問題が解決するといわれました
現在に目を戻すと、あの頃と比較して、ビットコインのコアであり、かつ裾野の広い開発者たちが想像以上のスピードでライトニングをローンチし、ビットコインの性能は、当時と比較して大きく向上したと考えられます
ビットコインの性能が向上したことにより、トランザクション性能などを売りにしていた、他の仮想通貨の優位性が相対的に低下することになりました
また、以前このブログでも書いたことがありますが、Facebookのリブラという仮想通貨がローンチされた場合、一層、アルトコインの淘汰が進むと考えられます
市場参加者は、そういったアルトコインに漂う、先行きの不透明感とも呼べるものを感じているのではないかと推測します
ビットコインは、サトシナカモトという、どこの誰かもよく分からない人物が開発した仮想通貨です
であるが故に、他の仮想通貨にも見られない分散コミュニケーションツールとしての、独特の輝きを放っています
アルトコインのすべてがなくなるわけもないと思います。しかし、ユーザーの支持が薄い仮想通貨については、いずれ忘れ去られることになるのだと思います
ビットコイン自体の性能向上も、もちろんプラス材料ではあるのですが、
しかし、
ビットコインの独自性は、法定通貨の特徴と対極を成す、非中央集権性にあると考えます
デジタルゴールドと呼ばれる所以であり、他の仮想通貨と一線を画する部分でもあります
ビットコインが、
ブロックチェーン技術ならではの特性を有する「価値の保存」手段である
そのことを、より多くの人が認識するようになったのです
そのビットコインが、これまでの弱点を克服するとすれば、他の仮想通貨にとっては、存在意義そのものを問われることになりかねません
コロナウイルスの感染拡大が、社会システムの変化をより鮮明にしました
4年前から言っているのですが、
いつかはビットコインが、アセットクラスの一角として社会的に認知される日が、必ず来ます
次々世代の、量子コンピュータによるものか何かは今はわかりませんが、代わる存在が現れるまで、ビットコインは一時代を築くことになると考えています