先日、東京ディズニーランドと、園内で働くダンサーについて書きました
いま、
東京ディズニーランドで働くダンサーが、窓口などへ配置転換を求められている
コロナの影響で、ディズニーランドを経営するオリエンタルランドが、厳しい経営判断を下した
ダンサーとして働くスタッフの多くは、契約社員なので、配置転換に応じなければ、退職を促すということらしい
僕はこの記事を書きながら、ある「引っかかり」を感じていました
ディズニーランドのダンサーは、本当にダンスが好きなのか?
好きなんでしょう。好きでなければ、さっさと配置転換に応じればいいだけ
でも、そうはいかない。気持ちの整理がつかない。そこに、どうしようもない葛藤がある
間違いなく、彼らはダンスが好きでやっているんですよ。なので、好きなことと、仕事が一致している幸せな人たちでもあったわけです
ただし、コロナが来る前までは
ここで大切なのは、なぜ彼らはダンスが「好き」なのか?ここだと思います
「好き」というのは、一体どういうことなのか?
ここを考えるのが、これから我々が生きていく。なんらかの仕事をしていくうえで、とても重要になると思っています
はっきり言わせていただくと、
この感覚を「深堀り」しておかないと、これからの時代は、生きていても幸せになれません
断言してもいい
誰が何といおうと、世界はいま、大きく動いています。我々のマインドも、ゆっくりではありますが、しかし確実に変化している
麻薬といっても、脳内麻薬のはなしなので、逮捕されるとかいうことじゃない笑
神経伝達物質「エンドルフィン」のことです
いったい、なんの話か?
スポーツ選手がときどき言っている、「ゾーン」のことです
日経新聞で、サッカー選手の三浦和良さんが、コラム記事を出しています
「サッカー人として」というタイトルなのですが、
カズ選手といえば、サッカーに詳しくない人でも知っていると思うのですが、今でも現役のJリーガーです
1967年生まれなので、53歳ということになります
もともと、Jリーグ発足時からレジェンド扱いだったのですが、今ではまた、違った意味でレジェンドですね
10代の頃からブラジルのサントスなどでプレーし、全盛期のヴェルディでJリーグ開幕を迎え、イタリアでもプレーしました。
今はJ1ですが、J2時代から横浜FCでのプレーも長く、しかもすごいのが、53歳で試合に出てくる
この年齢で現役のプロであり、世界のサッカー選手から尊敬されています
そのコラムのなかでカズ選手が言っているのは、(2020.7.3)
サッカーによって、自分の存在意義を感じ取れる、ということ
そのなかでも、「理想のプレー」ができたときの充実感。これ以上のものには、まだ彼の人生のなかで出会えていない。そんな内容の記事です
では、「理想のプレー」とはいったい何なのか?
カズ選手は言います
真っ白な精神状態。いわゆる「ゾーン」に入ったプレー
ゾーン時のプレーによって、周囲にも小さな感動の渦ができる
そういうとき、
彼にとってサッカーが、自分の仕事であり、また自分が何者なのかを知る一番の場所なのだと
カズ選手がサッカーを続けるのは、もはやお金のためではないでしょう
おそらくですが、
これまでに幾度となく味わった「ゾーン」の感覚を、今なお体感したい
そんなことなのではないでしょうか?
東京ディズニーランドのダンサーに戻りますが、
彼らもダンスによる園内のパフォーマンスで、お客さんに喜んでもらう
ゾーンの感覚を、体感できていたのではないでしょうか?
だから、ダンスをやめられない
彼らにとって、配置転換を強いられるというのは、サッカー選手が引退勧告されるのと大して違わないでしょう
エンドルフィンについて触れましたが、
意識が限界まで高まることで、時間や周囲の空間、音の感覚さえも忘れてしまう
この感覚を体感したことは、あるでしょうか?
なにも、プロスポーツやダンサーだけの話ではない
小さい頃、お父さんに相手をしてもらって、夢中で投げ込んだキャッチボールとか、
中学生になって、夕方、一人でやっていたテニスの壁打ちとか、
高校時代にやっていた音楽でライブをやったら盛り上がったとか、
アウトドアはあまりやらなかったけれど、若い頃小説を書いたりして、主人公が自分に憑依した経験とか、
よくよく思い出すと、そういった、今となっては「原風景」に近い感覚を、誰もが持っているのではないでしょうか?
そんなことを考えます
一方で、
「立派な大人」として社会で生きている我々が、あのときの原風景、つまりゾーンを感じる瞬間が、あるだろうか?
そんなことも、思います
今、世界が変わりつつある。「みせかけ」の価値観が剥がれ落ちるのを、目の当たりにしているでしょう?
多くの人が、濁流に呑まれようとしている。そんななか、自分の感覚を清流で洗い流すには、ふたたびの「原風景」が絶対に欠かせない
これは、超個人的な問題です
他の誰にも助けてもらえないし、また誰かを助けることも出来ない
自分で鍵穴を探し出すしかない
鍵穴は、自分自身でさがすしかない
きわめて個人的な問題です
ある人にとって、それは、今現在、企業人として働く中にあるかもしれないし、生計を維持している仕事以外のところにあるのかもしれない
ここまで読んでくれた人のなかには、ブログを書いている人も多いと思うので、もしかしたらそのなかに、何かあるかもしれない
その鍵穴こそが、自分の価値観の軸に深く関わってくるのではないでしょうか?
鍵穴を見つけたら、鍵はどうするの?
それは、一歩踏み出せば分かるのではないでしょうか笑
突き詰めると、とてもシンプルな答えにたどり着く。そんな気もしますけどね