米メジャーリーグ・エンゼルスの大谷翔平選手が右ひじの靭帯を痛めたニュースに、多くの日本人が衝撃を受けました。
投手としては今季絶望。
二刀流として、身体をフルシーズン酷使した疲労が相当蓄積していたともいわれています。
そんなニュースを受けて、競技は異なれど50歳を過ぎて今も現役のサッカー選手を続けるカズこと三浦知良選手が日経記事に自身の見解を述べていますので、そちらを参考にカズが大谷のケガをどのように捉えたのか、見てみたいと思います。
日本経済新聞 2023.9.1「サッカー人として」
カズ曰く、
選手というものは調子さえ良ければ休みたくない。どんどんやりたい。そういうものらしい。
疲労を疲労と思わなくなるほどに乗っている。しかしそういう時ほど実はリスクが高い。
二刀流なんて無理。それがメジャー関係者の大勢の意見でした。選手生命を縮める。
入団当初は相当に気を使われたはずです。
しかし今や、大谷選手はチームの大黒柱。大谷への期待値はどうしても高まります。
あり得ないはずの二刀流が、チーム内ではいつしか「当たり前」になっていく。
カズにも、経験があるらしい。
カズが所属するリーガ・ポルトガル2のオリヴェイレンセですが、入団当初は56歳という年齢もあって、周囲がかなり気を使ったようです。
練習中もムリせず休んでいい。そんな言葉も最初はあったようなのですが、カズが休まないものだから、結局は選手として要求が高まる一方になった。
そんなことらしい。最初は誰もが「異常」とみていたことも、時間が経つにつれ「自然」に扱われ出す。
カズがいうのは、大切なのはどのように疲労と付き合うか。
周囲は当たり前のように扱うが、それは実は当たり前ではない。
そこに気付けるのは、まず自分。
上手く休むのも、またプロの仕事。そういうことでしょうか。