毎週月曜日は、投資について書いています。
ご自身の投資については自己責任にてお願いします。
今大きな問題に発展している米国の銀行破綻と、ビットコインについて書いてみます。
米シリコンバレー銀行が破綻したのが3月10日。
その前日には仮想通貨取引を主業とするシルバーゲートの経営縮小。そしてシリコンバレーに次いでシグネチャー銀行も破綻を公表。
今、火の手は世界6位のクレディスイスに移っている。
短期間で世界の金融環境が目まぐるしく動いています。
米国では中小規模行からビッグ4と呼ばれる大手行に預金移動が起こっています。
一応、米政府は預金の全額保護を表明したものの、破綻の連鎖が起きると同様の対応が保全されない。
そのような思惑もあっての顧客の動きでしょう。自分の身に置き換えて考えれば、当然の心理だと思います。
また一方で、今回の預金者、投資家の動きで顕著になったのが安全資産への避難。この試みがなされたということです。
具体的にはゴールドへのシフト。ゴールドは日本円で史上最高値となる9,000円を超えました。
さらに値を上げたのがビットコインです。
個人的に、この動きを注視しています。
今まで散々、リスクオフ資産と煽られながら値を大きく崩したビットコイン。
それが今回は逆相関の動きを見せたのです。
その動きが本物なのか、いつも通りフェイクなのか。そこを見極めていきます。
ビットコインは長年、得体の知れないもの、怪しいもの、詐欺。などと散々な言われようをしてきました。
しかし資産規模は拡大し続けています。
もともとボラティリティは大きいのですが、5年前は10万円で買えたビットコインが、暴落中と言われる今でも、日本円で330万円です。
前述の、ビットコインは安全資産になったのか否か?
安全はともかく、投資対象と認識される素地は徐々に整いつつあるとは思います。
ビットコインにとって大切なのは、極論を言えば、安全かどうかもそうなのですが、とにかく資産クラスとして認知されるか。実際に投資対象と見なされるのか、ここ次第です。
スタンフォード大学のエベレット・ロジャース教授が提唱した「イノベーター理論」というものがあります。
ビットコインに限らないのですが、革新的技術がこの世に普及するプロセスを5段階に分類します。
早く適応した人から順に5タイプに分かれていて、
①イノベーター 2.5%
②アーリーアダプター 13.5%
③アーリーマジョリティ 34%
④レイトマジョリティ 34%
⑤ラガート 16%
となります。
直近でビットコインは2017年、そして2020年に大相場を迎えました。
半減期と呼ばれるビットコイン独特の生成サイクルによって、価格が大きく動くタイミングがあるのです。
これからビットコイン投資を始める人は、どのタイプに当てはまるか?
すでに①、②の段階は過ぎつつあるというのが実感です。
②から③に掛けての移行期といったところか。この、②と③の間には大きな崖つまりキャズムがあると考えられます。
今、周りを見てもビットコイン投資をしている人はまだ少数派でしょう。
しかし、
かつてiPhoneが世界のモバイルのスタンダードになったように、ビットコインが世界で当たり前の資産クラスと認知されたとき、歴史に残るほどの資金移動が起こるかも知れない。
その答えは、多分遠からず出ます。