日本経済新聞で以前、『「70歳超えても働く」過半数』という記事があったので、自分なりにいろいろ考えてみたいと思います
70歳超が増加、60代までが減少
日経新聞の記事によると調査で、70歳を超えても働くつもりだと答えた人が、60歳代の54%にのぼり、前年調査と比較して9ポイント上昇したとのことです
一方で、60歳代までと答えた人は、全体の40%で、前回より5ポイントの減少になっています
この記事だけから、背景をすべて知ることなどできないのですが、自分なりに何を感じたかをはっきりしたいと思います
職業別でもことなる
70歳以上と回答した層は、職業別でも異なるようです
サラリーマン、つまり正規の職員や従業員は28%なのに比べて、自営業者は72%と高く、パート・アルバイト、派遣・契約社員も46%と比較的高い結果になっています
年収別では、300万円未満が42%と高く、800万円以上は32%となっています
ここから感じることがいくつかあるのですが、
まずサラリーマン層は、再雇用制度の有無等はさておき、60歳前後で定年退職をイメージしているのではないかと考えます
数年の前後があるにせよ、現在勤めている役所や会社で引き続き勤務することを前提に回答しているのでしょう
回答者のなかにはサラリーマンではなく、ビジネスオーナーつまり中小企業の経営者もいるでしょうが、彼らが今直面しているのは、後継者不在の問題です
自分の子ども達が家業を継いでくれないので、高齢になっても社長業をやめられない
こんな人は、けっこういるはずです
社長の職を、有望な社員に譲るとかいっても、そんな簡単にはいきません
要するに、社員に会社を売るということです
そんな大金を持った社員なんて、そうはいません
おなじくビジネスオーナーといっても、自営業者となると少し色合いは異なるでしょう
自営業者は、社会保障の面でも不利です
厚生年金に加入していない、つまり老後の収入が国民年金だけだという人も少なくないです
そうなると、簡単に仕事を辞めるわけにはいきません
子どもがいれば、教育費も相応に掛かってきたはずです
大学まで卒業させていれば、出費もそれなりの金額になったでしょう
なので、自分たちの老後資金を確保しようと考えるのは、もう自分自身が老齢に差し掛かった頃ということになりがちなのです
パート・アルバイト、派遣・契約社員となると、状況はもっと切実です
生活のために働く、ということになるでしょう
日々の生活に切実感があるでしょう
「老後が不安」が76%
調査によると、老後に不安を感じている人が76%いる
不安の理由は、「健康」が71%、「生活費等の経済面」が68%となっています
僕は思うのですが、
健康と一言でいっても、背景はいろいろあって、
健康が維持できない不安ももちろんあるのですが、働く問題と関連付けると、結局のところ、健康を害して働けなくなったら、生活が維持できない
家計が持たない
ということになるのではないでしょうか
「生活費等の経済面」なんて、もっと直球的な回答なのですが、要するに、老後資金が全然足りていないと皆感じているのではないか?
だから、70歳を過ぎても働く
もちろん、社会的な意義や、充実感、それこそ健康維持を兼ねて働くという人も多いでしょう
そんな人も少なからずいますよ
しかし、
みんながみんな、本当に70過ぎても働きたいなんて思っているのか?
社会的との関わりを求めるのか?
生活水準を落とさないためか?
それとも、何かにそう思わされているだけなのか?
少なくとも僕はお金のためだけに働きたくない笑
働くこと自体は素晴らしいとは思いますがね
「老後2,000万円」あたりも感じましたが、すくなくとも、もっと若い層は様々な可能性に思いをめぐらせ、今のうちから打てる手を考え、動く必要があると思っています
働く、働かないも含めて、自分の選択肢を広げておくためにです