Another skyを探す旅

激変する世界を生きるヒント。それは自分の足元にある

投資家は、円を手放したいと思っている。投資の振り返り。

f:id:Kicks2018:20230211115612j:image

このブログでは、毎週月曜日に先週1週間の個人的な投資の振り返りをしています。

ご自身の投資については、自己判断・自己責任でお願いします。

 

先週のニュース、特に日本人にとってビッグサプライズだったのが次期日銀総裁の人事発表です。

 

次期総裁には、現副総裁の雨宮正佳氏が本命視されており、政府も同氏に打診していることがマスコミにもリークされました。しかしそれでも、なかなか決まらない総裁人事。

 

そして2月10日金曜日の午後、突如発表された新総裁の名前は植田和男氏。

 

 

www.glocal2019.com

 

 

正直、それ誰やねん?という反応が多かった気がしますね。現在は共立女子大学の教授。学者の人ということです。

 

 

f:id:Kicks2018:20230211115947p:image

 

TwitterYoutubeなど、SNSでは植田?誰だそれ、雨宮じゃないのか?

そんな反応が大半だった気がしますね。

 

金曜9時のNHK。新総裁は学者。副総裁は日銀、財務省出身。各方面でバランスが取れている。そんな評価。しかし、それは本当か?個人的な疑問。なぜか?バランスというなら、今までの日銀は財務省、日銀出身交互に総裁候補を立ててきたはず。現職の黒田総裁は、直近ではフィリピンのマニラにいた(アジア開発銀行の総裁)にせよ、かつては財務官だった人。であれば、次は日銀から出すのが筋、それが総裁人事のバランス。

 

そんなことを思いましたね。政府も、やはり後任は日銀の雨宮氏に打診していた以上、そのバランスを踏襲しようとしていたのですね。その均衡が壊れた。で後任は学者。つまり、はっきり言って雨宮さんは逃げたのですね。

 

11日土曜日、日経新聞の記事。タイトルは「異次元緩和 出口へ重責」。つまり、黒田氏が安倍元首相と一蓮托生で進めてきたアベノミクス。その後始末を、雨宮氏が嫌がったということです。それを、記事曰く「修正、理論派に託す」。理論派とは、学者。植田氏のことです。

2023.2.11「異次元緩和 出口へ重責」日本経済新聞

 

黒田氏の身近で実務を担ってきた連中が逃げるような今の日銀。学者出身の植田氏がどのような心境で総裁職を引き受けたのか定かではありませんが、大変に困難な仕事が待ち受けていることでしょう。

 

植田日銀が、日経が言うところの「出口」に果たしてたどり着くことができるのか。

今後、マーケットが忖度のない評価を下していくことでしょう。

 

 

 

f:id:Kicks2018:20230211115956p:image

 

植田氏の就任決定を受けて、外為ドル円はやや円高に振れました。しかし長期的には、個人的に円安進行の可能性を注視しています。

 

足元では米国も債務上限問題など慢性的な変動要因を抱えているので、乱高下はあると思います。

 

外国為替では新聞、雑誌などで常連である唐鎌大輔氏(みずほ銀行チーフマーケット・エコノミスト)の記事を参考に、以下印象に残った点を抜粋。

(「通貨安は『万能薬』ではない 失敗に終わったアベノミクス週刊ダイヤモンド2023.1.21)

 

Q.昨年の日本円全面安を引き起こした原因は?

A.金利の面でも需給の面でも、円を手放したいという心理が投資家に働いていたのだと思います。日本銀行も利上げをするつもりは全くないと表明し、世界の流れに逆行し続けました

 

Q.円安を生み出す日本の構造的な問題は?

A.もう、日本に生産拠点はないのです。ます、圧倒的な人手不足。国内回帰の動きは、全体ではごく一部です。

 

Q.2013年に始まったアベノミクスの評価は?

A.アベノミクスは失敗に終わったということです。大手製造業は確かに円安で儲かります。しかしその成果は家計に拡散しなかったというのがアベノミクスの総括です。

円安は、得をする人と損をする人が大きく分かれる相場現象だというのが結論です。

 

記事の最後に、こう記されています。

Q.今後の円相場の見通しや、日銀の次期総裁人事の影響をどう考えているか?

A.これまで10年間の為替相場は、1ドル100円から120円の間で動いてきました。これからは、それが125円から145円の間になるのではないか。そういうパラダイムシフトが起きているのです。

次期総裁の下で注目されるのは、マイナス金利を見直すかどうかになるでしょう。過去10年の異次元金融緩和の総括が行われるのが筋ではないですか。

 

 

f:id:Kicks2018:20230211120608p:image

 

先週も書いたとおり、現在のポジションは大半が日本円です。

先週書かなかったことと言えば、金goldやプラチナの現物を昨年末までに少し仕込んだことですね。

 

 

www.glocal2019.com

 

株や仮想通貨に関しては、動きなしです。

少し考えているのは、仮想通貨FTXが破綻したときに引き上げたキャッシュを、ある程度は取引所に戻しておこうかなということくらいですかね。

 

円安になるとか言っといて、日本円に固めておくこと自体がひとつのかごに盛ってるやろといわれても仕方ない状況ですが、かといって今のタイミングで買いに行くだけの積極的な動機がない。というのが正直なところです。

 

投資に限らず、

時代の変化がいろいろ凄すぎて、しかも早くて、変数が多すぎて、流れを読もうとするのが本当に難しい。そんな感じですかね。