どんな物事であっても、継続するにはシンプルなしくみにしてしまうことが大切です
どんな世界でも、何かを継続するのは大変なことです
場合によっては何年も何十年も続ける。並大抵のことではありません
どうすれば、続くか?
重要なヒントが「藤井弁当」にあります
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お弁当のレシピ本なのですが、この本の真骨頂は、
お弁当作りを、ぎりぎりまで削ぎ落とされたフォーマットに仕立てられている
ことにあると感じます
今日は、料理研究家 藤井恵さんの著書「藤井弁当」から、なにかを継続するために大切なコツについて考えます
ワンパターンを追求する「藤井弁当」
お弁当作りというのは、主婦にとってなかなか避けては通れない家事のひとつです
それも毎日、暑い日も寒い日も、体調が悪い日もです
著書である藤井恵さんは、娘さんのために15年間お弁当作りを続けてきました
そのなかから、無駄な動線を排除した、シンプルに徹したノウハウが「藤井弁当」にまとめられています
藤井さんは、「ワンパターン」という言葉で表現していますが、
ここでいうワンパターンとは、お弁当を作るうえで、ルールが定められていることです
まず、使用する調理器具は「卵焼き器」のみ
卵焼きを焼くときに便利な四角いフライパン、ですね
そして、おかずは3品と決められています
主要な食材も3品に絞られます
まず、卵焼き器を使ってお湯を沸かします。野菜を茹で、それを一品としてしまいます
次に、同じ卵焼き器で卵焼きを作ります。これで二品ができます
最後に、肉か魚で主菜を作ります。同じく卵焼き器を使います。これで三品が完成します
それぞれの料理にバリエーションを加えることはあっても、基本の動線は変わりません
この動線こそが、藤井さんが15年かけて完成させた究極の動線です
毎日作らなくてはいけない。しかも、誰も代わってくれない
そんな毎日の中で、いかに作り手のストレスを減らし、なおかつ食べる側の満足度が高いお弁当を作れるか?
いきついた結論が、シンプルな動線にあったということです
「しくみ作り」の大切さ
著者の藤井さんは、ワンパターンという言葉で表現していますが、
考えてみると、仕事であれスポーツであれ、「しくみ」を決めている人は意外と多いものです
人によっては、フォーマットと呼んでみたり、ルーティンと言ったりします
しくみを作っておくと、毎日いちいち頭で作業内容を組み立てなくても、ある程度の安定度を維持しながら動くことができます
多少荒削りでも、とりあえず「毎日のしくみ」をつくってしまう
それを少しずつ洗練させていけば良いのではないでしょうか。藤井さんが15年掛けて完成させたように
しくみを作ってしまえば、頭が疲れることも少なくなるはずです。考えなくてもよくなるから
効率良く仕立てられた仕組みによって生まれた、頭と体と時間のバッファを別のことに振り向ける
そこまでいくと、仕事でも毎日の生活でも、ずいぶんと楽に生きられる気がします
スポーツ選手のルーティン
スポーツ選手で「ルーティン」を持つ人は少なくないといわれます
イチロー選手が現役時代、試合の前にカレーを食べていたのは有名です
また、バッターボックスに立つまで、一連の「所作」を持っていました
スポーツ選手というのは、いうまでもなく結果がすべての世界に生きています
シーズン中、うまくいっている時期もあれば、そうではない時期もある
メンタル的にどんなに苦しいときでも、好調なときであっても、ルーティンを崩すことはしない
自分ではどうにもできない「波」に、自らの心も飲み込まれていては、安定感のある成績など出せるものではありません
「しくみ」作りには、行動の最適化だけではなく、心を最適化させる効果もあると考えるのですが、いかがでしょうか?
今週のお題「傘」