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新しい「住まい」選びで苦しまない。マイホーム物件選びの考え方

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いま、「マイホーム」の問題で苦しむ人が増えています

 

コロナ禍の影響で、収入減はおろか職を失う人も急増しています

 

住宅ローンの返済で悩んでいる人は、実は少なくない

 

なぜ、そのようなことが起こるのでしょうか?

 

今から、新しい住まいを考える人に伝えたいことがあります

 

それは、今リアルに起こっている社会構造の変化を冷静に見つめることです

 

そして、住まいを手に入れようと考えるときには、「現実主義」を徹底しなければなりません

 

それが、大切な家族を守ることにもなります

 

おもに、これから住宅を買いたいと思っている人に向けて

物件選びについて考えてみます

 

近い機会に、資金計画の立て方、そして住宅ローンの組み方についても記事にしてみたいと思っています

 

 

 

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昔から、住宅の営業マンの殺し文句にありますが、

「賃貸だと掛け捨てになるからもったいない」

 

 

これは、本当なのでしょうか?

 

 

様々なシミュレーションも含め、いろいろな議論があります

 

 

身軽な賃貸住宅を選ぶ、それもアリだと思っています

 

積極的な選択肢として賃貸生活を選ぶということですね

 

 

 

住宅を購入しても、次々に売却して移り住む人もいるにはいますが、少数派でしょう

 

区分所有のマンションならともかく、一戸建てだと、そこを「終の棲家」(ついのすみか)にする人が日本では多い

 

もっとも、超高齢化社会少子高齢化社会に突入している日本にあって、お年寄りだけで一軒家を維持していくことも、また大変なことです

 

 

住まいのあり方について、「これです」という答えは実はないと思っています

 

なぜなら、住まいとは家族が暮らす場なので、つまり生きていく家族のあり方によって答えが異なるからです

 

家族がどのように暮らしていくか、どのように生きていきたいのか

 

そこに対する問いがない状況では、住宅に対する答えも出ません

 

もちろん明確な答えなど出るわけもないのですが、

少なくとも「住まい」さがしは、家族や自分にとって、将来に向けた「希望」さがしでなければなりません

 

どうしても、こんな家がほしい、そのような思いが定まっていないとすれば、それは住宅取得には少し早いのかも知れません

 

 

 

 

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いざとなれば、転売すればいいじゃないか

 

そう思うのも分かりますが、しかし今の日本の不動産市場では、住宅の残存価額というのは新築時をピークに、一般的に時間の経過とともに下落していきます

 

建物の価格つまり時価は、新築時をピークに減損していきます

 

実は、これは世界の常識ではないというのがやっかいなところなのです

 

住宅ローンを組んでいたりすると、いざというとき住宅の売却金で相殺しようとしても、ぜんぜん足りないということがよく起こります

 

住宅ローンの返済スピードが、住宅価格の下落にぜんぜん追いついていない

 

そういうことが、むしろ普通です

 

ここに、みんな困ってしまうのです

 

 

さらに言うと、

 

いま、コロナウイルスの感染によって、社会構造に変化が見られます

 

我々の生活環境がどのように変化していくのか、明確なベクトルがまだ見えにくい

 

 

 

 

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テレワークを経験した(もしくは今現在も)という人は多いでしょう

 

コロナ第一波の時期には、日経のデータで64.8%の日本企業がテレワークを導入しました

 

会議や商談も、ZOOMを利用することが珍しくなくなりました

 

買い物はどうでしょう

 

店頭での対面接客が激減し、ネット通販が急増しました

 

AMAZONは人材不足に対応するため、世界で約20万人を新規に雇用しています

 

また、教育にも変化が現れています

 

非常事態宣言の時期には大学や、私立はもとより多くの公立小中高校でもオンラインによる授業が模索されました

 

アメリカでは多くの大学が、オンライン講義を今後も導入する予定です

 

運用の難しさなど、いろいろな問題点が指摘されつつも、一定の利用は今後もあると考えます

 

そんななかにあって、働き方にも変化が生じています

 

コロナウイルスの問題を考えるとき、「大都市圏の一極集中」について避けることができません

 

非常事態のさなかに、アルベール・カミュの「ペスト」という小説が異例の売上げを記録しました

 

15万部の増刷で話題になったので、ご存知かも知れません

 

この作品自体は1947年に書かれたもので、実に70年以上が過ぎています

 

「ペスト」は、北アフリカのフランス領、アルジェリアが舞台となっているのですが、ペスト感染症は中世ヨーロッパで全人口の3割がなくなった、歴史的な病です

 

とりわけ問題とされたのは大都市。

1656年のローマとナポリで15万人、1665年のロンドンで10万人、1689年のバクダッドで15万人、1720年代のマルセイユで10万人

当時、世界有数の都市で10万人以上が亡くなっています

 

感染症は、大都市のリスクを顕在化させます

 

「ウィズコロナ」などと言われますが、コロナだけではなく、今後さまざまな感染症との「共存」が模索される中にあって、世界的に働き方の潮流が変わる可能性があります

 

おそらく、日本もその流れに逆らうことはできません

 

そのような、自分や家族の生活環境が変化しているなか、住まいをどのように考えるかは非常に難しい

 

 

 

 

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このような環境下で、そのように物件を選べばよいのでしょうか?

 

先のことは分からない

 

確かにそのとおりです

 

ですが、これまで生きてきて、自分や家族が何を大切にしてきたか。これから何を大切にして生きていきたいのか

 

そこに思いをめぐらせることは出来るはずです

 

いまどき、マイホームというと古い言い方になるかも知れませんが、しかし住宅の購入は、一生でそう何度もある買い物ではありません

 

なので、今我々が置かれた社会情勢を幅広く眺めつつも、大切にすべきは家族と自分の思い

 

そんな考え方で住まいについて考えると、少しは失敗も減るのではないかと思います

 

 

 

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新築で住宅を手に入れても、日本では価値の減損スピードが早いという話は前述しました

 

では、どうすればいいのか?

 

実は、価値の減損といっても、ちょっとしたカラクリがあります

 

それは、建物の減損スピードが早いということです

 

金融機関などでは、木造一戸建ての償却年数を22年に設定していたりします(場合によってはもっと短く)

 

なので、どんなに豪華な家を建てても、22年で担保価値はゼロということです

 

もっとも、金融機関の担保価格と不動産市場の売買価格とは異なりますから、22年以上経過していても、買いたいという人が現れれば相対で価格が決定されることになるでしょう

 

 

一方で、価値が減損しにくいのが土地です

 

路線価や基準地価という言葉を聞くことがありますが、大雑把に言うと、市場の需給のバランスによって土地の価格が決まってきます

 

人気のある地域では地価は上昇するし、逆だと地価は下がります

 

減損「しにくい」と言ったのは、理由があって

 

少子高齢化で日本が人口減にあるなか、長期的な地価の下落リスクを無視できないと考えているからです

 

 

住宅を取得するといっても、建物のコストをあえて下げておくとか、あるいは中古物件も検討するとか、考えるべき点はあります

 

あえて中古を買って、リノベするというのも、立派な作戦です

 

マンションなどでは、同じ敷地内に大きな建物を建てて、多くの世帯が住んでいます

 

なので、敷地は共有か、準共有になっています

 

一戸建てとは状況が異なります

 

 

 

しかし、なんといっても自分、家族を巻き込んで苦しむことになるのは、資金計画の失敗です

 

いずれ、あらためてその点についても考えてみたいと思います