Another skyを探す旅

激変する世界を生きるヒント。それは自分の足元にある

今起こっている「インフレ」の正体。我々の「一生が劇的に変わる」可能性が高い

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デフレ国家と言われる日本ですが、最近、モノの値段が静かに上がりつつある。

そんな感触を持つ人は多いでしょう

 

住宅の新築価格は、建設資材の高騰と入手難によってコロナ前の10%以上上昇しているという話もあります

 

今の日本ではまだ、物価上昇は住宅資材など局所的に感じるかも知れませんが、よく考えるとガソリン価格や食品価格など、局面では随分と価格が上がりつつある。そんな感覚はないでしょうか?

 

一方で、牛丼など外食産業はじめ、今でも破格の値段でサービスを受けられたりするのも事実です

 

しかしですが、今米国ではインフレ懸念が拡大している。価格の高騰によって、モノの入手が困難になっている。そんなニュースも目にします。

 

世界の物価は、どこに向かっているのか?そして、それは何を意味するのか?

 

今日は、そんなことを考えてみたいと思います。

実は、ここに大変な問題が潜んでいるかもしれない。そんなことを思います。

 

今後、我々の生活が激変するかもしれません

 

 

 

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昨日10月8日、米国労働省が9月の雇用統計を発表しました

 

非農業部門の雇用者数が、前月比19万4000人増。市場予想の50万人を大きく下回ったのです

これは、9か月ぶりの小幅な増加です

 

一方で、失業率は4.8%と、8月の5.2%から改善。18か月振りの低水準となりました

 

つまり、アメリカではコロナによって離職した働き手が労働市場になかなか戻ってこない。

 

とはいえ、失業率が改善しているから問題ないだろう。そんな意見もあるかもしれない。そもそも、失業率というのは、

 

①仕事を持たない ②就業可能な状態(健康面も含む) ③仕事を探している(求職)

この、①②③の要件を満たす者を「失業者」とし、求人との割合を求めるもので、基本的には日米ともに変わりません

 

ここで問題になるのは、③の「仕事を探す」意思を有するかということ。

日本で問題になったのは「隠れ失業者」の増加、つまり、家庭の主婦などが得ていたパートの職をコロナの影響によって失い、そもそも求職活動をあきらめてしまった人が激増した

 

しかしアメリカの場合は、どうも事情が異なるらしい

 

外食産業などでは、スタッフ不足により店舗のオペレーションが回らない。なので、やむなく高賃金で求人するものの、それでも人が集まらない

 

求職する人が増えないから、需給のバランスで失業率が一見改善したように見える

 

そして労働者不足の問題が顕著に現れているのが、物流業界だといいます

 

港湾に陸揚げできない船荷を積んだコンテナ船が、沖に停泊しているニュースを見た人もいるでしょう

 

製造の現場も停滞しています

アメリカでは半導体の納入が著しく滞り、新車の納入遅れはもちろん中古車価格まで高騰している

納入遅れは日本でも同じですね

 

コロナによって大打撃を受けたアメリカの労働市場が、元通りに回復しない。

 

FRBのパウエル議長は、テーパリング(量的緩和の縮小)には、雇用回復の見極めが重要だとしていますが、一時的と考えられたインフレが、なかなか落ち着く気配を見せない

 

 

 

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日本の住宅業界で問題となっている、木材など住宅資材の調達難。半導体不足、物流の滞り、など

 

なぜ、こんなことが起こるのか?

 

コロナ以前は、国境を越えた供給網、サプライチェーンが構築され、日本企業もそうですが、世界中の企業が最適調達を当たり前として企業活動をおこなってきたのですね

 

それが、コロナ感染によって寸断された

 

サプライチェーンが寸断されたのです

 

www.glocal2019.com

 

 

 

コロナが落ち着けば供給網も回復する。はずだったのが、なかなか回復しない。最適調達はおろか、産業のグローバル化によって、もはや手近な所で生き残っているサプライヤーなどいないために、高価格で調達することもままならないのですね。

日本から半導体メーカーが消滅したように

 

 

 

 

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なぜ、アメリカで雇用者数が伸び悩むのか?

 

バイデン政権が打った失業給付金も、すでに多くの州で打ち切られているはずです

人間は、食べるために本来、何らかの形で働くなり、お金を稼ぐなりしないと生きていけないですね

 

結局はいつか、働き手は戻ってくる。そうかもしれません

しかし、そうではないかも知れない。とも思います

 

 

 

 

 

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なぜ今、アメリカに限らずFIREムーブメントが起こっているのか?そんなところにもヒントがあるかもしれません

 

人々が、最適調達化された企業活動に再び組み込まれるのを拒み始めた。

 

現時点で、それを声高に言うのは極端かもしれません。しかし、1年後には空気感がまた少し変わっているかもしれません。再来年だとさらにそうです

 

労働市場に戻ってこない。それには理由があるはずです。

すでに、退職金や年金などである程度の生計に目途が立てられた。あるいは、ロビンフッダーと言われたトレーダーも含む個人投資家が、あるいは仮想通貨で大金を手にした者が、アメリカでは少なくないはずです

まあ、そんな濡れ手に粟のような話ばかりの訳がありませんが

 

 

なぜ、彼らはなかなか労働市場に戻って来ないのか?

 

 

これは、現時点ではあくまで仮説です。もしかして、という話です

 

それが今後どうなるのか、多分何らかの答えが見えてくる気がします

 

世界中に広がりつつあるインフレの正体が何か?我々はそれに、どう対処すればいいのか?どう対処したいのか?

 

突き詰めると、我々の一生が変わるほどの世界的なマインドチェンジが起こるかもしれない。そんなことがリアルに起こっているのだと感じています