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「住まい」の資金計画。住宅ローンとの付き合い方

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新たに一戸建て住宅やマンションを購入するなら、資金計画は欠かせません

 

資金計画には、自己資金からの捻出額や住宅ローンの借入額の検討が含まれます

 

以前、物件選びの記事でも触れましたが、従来以上に、資金面で住宅取得にとって厳しい環境になりつつあります

 

最近では、何といっても新型コロナウイルスの影響が大きい

 

帝国データバンクの調査によると、コロナ感染症によって、全企業の88.8%で業績にマイナスの影響が出ています

 

当然のことながら、サラリーマンにとっては給与の減少や、雇用にまで不安が及びます

 

自営業者にとっては、さらに厳しい環境といえるかも知れません

 

今日は、住宅ローンの話を中心に、現状何が起こっているかということも含め、考えてみたいと思います

 

 

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住宅を購入しようと考える人は、すでにある程度の自己資金を持っているかもしれません

 

逆に、自己資金を全く持たずに住宅を買おうとすると、必要となる費用の全額を金融機関の住宅ローンに頼ることになるのでしょう

 

費用の全額を住宅ローンに頼る。一方で、まったく手元にお金がない

 

この状況で住宅取得に踏み切ると、家計のバランスシートは早晩、債務超過に陥ることになるでしょう

 

住宅ローンの残額と、住宅の不動産価値でバランスが取れているじゃないか

 

そう考える人も、いるのかも知れません

 

しかしですが、

 

もともと土地を自己所有していた場合などを除いて、不動産価格の減損スピードに、住宅ローンの返済が追いつくことは難しい

 

おそらくですが、住宅の売却金で住宅ローンの残債務を全額まかなうのは難しいと、いずれ気付くことになります

 

手持ちの自己資金をどの程度住宅購入に充当するかは、各々の家庭の実情にもよるでしょうが、少なくとも家庭のバランスシート(貸借対照表)を意識することは大切だと考えます

 

自己資金は住宅購入のためだけでなく、生計を維持するためや、子どもの教育費など、様々な支出を想定して配分する必要があります

 

なので、手持ちの有り金全額を住宅購入に投入するのも、問題があるのかも知れません

 

企業であれ、一般家庭であれ、手元にお金がなければ資金ショートを起こしてしまいます

 

資金が回らなければ、高金利サラ金などから調達せざるを得なくなるかもしれません

 

企業であれば、資金繰り倒産を招きかねません

 

コロナの影響で、収入や雇用が不安定になっていることを考えると、なおさら

 

自己資金、手元資金の大切さを考えるべきです

 

 

 

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住宅を購入するにあたっては、思いのほか当初の想定よりも出費がかさむものです

 

一戸建てをカスタムメイドで新築する場合はもちろん、様々な追加工事が発生する可能性があります

 

建売りやマンションであっても、購入価格に加えて手数料や税金など、思わぬ出費が強いられる

 

可能であるなら、住宅取得にかかる費用は少なければ、返済計画が軽くなります

 

住宅は、家族が暮らしていくうえで大切なものなのですが、一方で投資物件ではない以上、ニューマネーを家計にもたらしません

 

住宅に対する思い入れが強いあまり、過大な出費になることは避けたい

 

家庭があるのであれば、この後も様々な出費が待ち構えています

 

様々な出費とは何でしょうか?

 

例えばですが、

固定資産税などの納税費用

子どもの教育費

親に介護が必要となる場合

いずれ来る住宅の修繕費用

自分たちの老後費用

 

それらのバランスも考慮しながら、資金計画を立てるべきでしょう

 

 

 

 

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現状、たとえ自己資金がなくてもフルローンで融資してくれる金融機関もあるでしょう

 

ただし前述のとおり、自己資金なしで住宅購入に踏み切るのには疑問が残ります

 

極端な話ですが、

 

手元に資金があるのであれば、将来の出費を考慮し、あえて融資額を多めに設定するのはアリだと思っています

 

返済期間についても、多くの人は少しでも早く返済しようとして、毎月返済額を多めに設定し、期間を短縮しようとします

 

しかし、

僕個人の意見としては、返済期間や毎月返済額にある程度余裕をみておくことは悪いとは思いません

 

最長35年返済と決められている金融機関であれば、35年で申し込んでも悪くないと考えています

 

たとえ、完済の時期が退職以降になろうとも、対応することはできます

 

どういうことか?

 

手元に資金をしっかり貯めていくのです

 

自分の手元に資金さえあれば、いざとなれば繰り上げ償還することもできます

 

もっといえば、

 

現在住宅ローンの金利は、かなりの低水準にあります

 

固定特約金利では、2年もので0.3%前後のローンもあります。短期の特約型が良いのかは、別の議論がありますが

 

廃止や減額の議論もありますが、住宅取得減税を活用すれば、年末残高の1%分を控除することができるので、低金利のローンを組めば実質的に「マイナス金利」の状況になります

(それが問題とされています)

 

なので、資産管理の面から戦略的に住宅ローンを活用することができれば、メリットを享受することも可能なのです

 

ただし繰り返しますが、手元に資金を蓄えておくことが大切です

 

これができないようでは、資金計画を見直したほうが良いかもしれません

 

手元にお金があると、人間はついつい贅沢をしがちです

 

しかし、節度を持った消費生活を送れるのであれば、有利な資金計画を作ることも無理ではありません

 

手元にある程度お金があれば、

 

教育費など、やむを得ない出費に対しても柔軟に対応できます

 

よく、節約術の書籍などに

 

とにかく住宅ローンの一部返済を勧める記述もありますが、

僕個人としては、これに手放しで賛成しません

 

一部返済を急ぐあまり、手元の資金繰りが手詰まりしては、元も子もありません

 

家計をやりくりするのも、企業の資金繰りを回すのも、根っこでは変わりありません

 

いつも大局観を持つことを心がければ、過度に不安になる必要はないと思っています

 

 

 

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コロナウイルスの影響で収入が減り、住宅ローンの返済に支障が生じる家庭が増えています

 

返済の見直しを相談するのであれば、金融機関がコロナ対応をしてくれている今現在ということになるでしょう

 

今なら、おそらく全国すべての金融機関で、表面的には親身に相談に乗ってくれるはずです

 

変更に伴う追加保証料も減免してくれる金融機関もあると聞きます

 

「表面的には」と言ったのは、理由があって

 

基本的に金融機関というものは、当初の返済条件を引き伸ばすことには冷たいものなのです

 

条件を緩和することになるので、金融機関の債権として質が劣化します

 

要は面倒だし、不利益なのです

 

ただし、コロナで騒いでいる今なら、金融機関はやむを得ず対応するしかありません

 

そもそも論ですが、

 

長期のローンを組む以上は、長い期間どんな不測の事態が起こるか分かったものではありません

 

コロナウイルスでここまで経済が冷え込むなど、誰が想像したでしょうか?

 

なので、資金計画を立てるときには、「現実主義」にもとづいてリスク対応できるように、周到に考えをめぐらすべきなのです