コロナ感染症の拡大によって、多くの人々の「職の安定」が脅かされています
実際に失業した人も増えていますし、非正規雇用や休業など、実際の数字に表れにくい隠れ失業も増えているはずです
そのような時代を乗り切るには、どうすればいいのか?
ただじっと、不安をやり過ごす。そういう対処法しかないのでしょうか?
今日は、これからさらに厳しくなるかもしれない時代をサバイブするために、自分に何ができるのかを考えてみます
その答えが、「じぶん」株式会社にあると思っています
「じぶん」株式会社とは何か?
僕がこの言葉を拾ったのは、日本経済新聞の「大機小機」(2020.3.31)というコラムでした
もともとは、カナダにあるヨーク大学のモシェ・ミブレスキー教授が「人生100年時代の資産管理術」という本で記された言葉です
ミブレスキー先生は説きます
一人ひとりが、自分という株式会社のCEO(最高経営責任者)、CFO(最高財務責任者)として、その企業価値を最大化していきなさい
つまり、
経済的に、いかに自立して生きていくか
これからの時代を生きるために、経済的にも、働き方の面からも、「個」として、より自立することが大切になる
コロナウイルスが終息する気配はありません。このような時代にあって、世界経済も、個人の生き方も、その質が大きく変容しようとしています
個人的な感覚としては、
コロナ前と別物の世界に変わったというよりは、むしろ早かれ遅かれ訪れるはずだった変化の波が、加速度的に押し寄せたというほうが、適切だと感じています
コロナウイルスが猛威を振るう以前から、我々はすでに、多くの課題に悩んでいました
例えば、「老後2,000万円問題」
若い世代にとっては、老後に生活していけるだけの十分な年金額が支給されるのか、介護や社会保障が充足されるか、もはや不安しかないでしょう
そもそもですが、コロナ対策もあったとはいえ、税収をはるかに上回る財政支出により「国家財政への不安」が顕在化しています
そのような時代の空気感や、若い世代の不安を反映してか、
海外ではコロナウイルスのことを、「ブーマー・リムーバー」つまり高齢に差し掛かる団塊世代の人減らしと呼ぶ若者もいる。世代間対立も顕在化、潜在化はともかく、意識として広がりつつある。
日本でも、「老害」という言葉を最近よく耳にするようになりました。殺伐さの度合いが増している
今まで、「寄らば大樹の陰」とばかりに依存してきた拠り所(よりどころ)そのものが、ぐらつき始めている
高度経済成長期ならともかく、
現代の多くのサラリーマンにとって、会社はもはや依存できる存在ではなくなりつつあります。
コロナ禍で、これから資金繰りに窮する企業が、もっと増えるはずです。一時的に、政府支援のコロナ融資を借り入れて、実態はとりあえず生きているだけという中小企業も、実は少なくないはずなのです
たとえ会社が何とか生き延びたとしても、そこで働く社員の雇用が保証されるか、それは全くの別問題です
事業活動の圧縮によって、会社まるごと、もしくは事業部門がM&Aで他社に身売りされる。そんなことは、これからザラに起こります。
今、勤めている会社の社長が何歳なのか?後継者は決まっているのか?そこを見るだけで、なんとなく「ヤバそうな」けむりが上がっているのが分かる
身売りならまだ良いかも知れません。これからの日本は、廃業や倒産も増加するといわれています
社内でどれだけ頑張っても、自分の努力の範囲外で、勝手に人生が決められていく
それを良しと思う人は、誰もいないですね
経済的にも、働き方も、より自立した「個」が求められると述べました
「じぶん」株式会社のオペレーションで重要になるのが、いかにして収入の基盤を築いていくかということです
先ほども触れましたが、サラリーマンとして得る給料が、この先も安定した基盤になるのか、多くの人が見通せません
また、「じぶん」株式会社をながく存続させるためには、自分という資本に投資を続け、企業価値を高めていくことも必要でしょう
では、どうやって収入の基盤を見つければ良いのか?
ここが大切なのですが、しかしそれは、個々人が見つけるしかないのだと思います
例えば僕などは、
このブログで時々ビットコインのことを書きますが、仮想通貨を投資として捉えると、かなりのハイボラティリティな世界です
誰にでもできる再現性があるとは、とても思えません (ガチホはともかく)。なので、他人におすすめはしない笑
キャッシュ・ポイントとは、取引相手から対価をもらう機会のことを指す、和製のビジネス造語です
いかにして、一人ひとりがキャッシュ・ポイントを見出すか
そこには、「たくましさ」のようなものが必要なのかなと感じます
キャッシュ・ポイントと聞いて、思い出すことがあります
東南アジアは、日本と比べて、まだまだ低所得な国が多いですね
トイレで手を洗っていると、近づいてくる若い男の子がいました
彼は、手に紙製の「おしぼり」を持っています
こちらが頼んでもいないのに、うやうやしく両手でおしぼりを差し出してくるのです
つまり、彼は外国人からチップをもらうのを、生活の生業(なりわい)にしている
彼のリクエストは、日本円にして100円でした
日本人にとってみればたったの100円なのですが、貨幣価値から考えるとおそらく、2、300円も稼げば現地では一日分の収入くらいになるはず
つまり、れっきとしたビジネスになっているのです
キャッシュ・ポイントをつくるには、このようなたくましさというか、したたかさも必要なのかも知れません
「マルチプル・ストリームス・オブ・インカム」とは、複数の収入源を持つという意味です。
「実践!億万長者入門」の著者ロバート・アレン氏が提唱したといわれています
現在の収入源が将来的に確保できるか、見通しが立たない。
そう考えるとするなら、複数の収入源を持つことは、合理的な選択になり得るでしょう
「副業」解禁といわれながら、未だ社員の副業を認めていない企業は、実は多い
たとえ認められていたとしても、実際に一歩踏み出した人は、どのくらいいるでしょうか
しかし、もはやそんな悠長なことを言っていられない時期なのかも知れません
副業の具体例をいくつか挙げると、
「コンテンツビジネス」「物販」「投資」などでしょうかね。他にもあるでしょう
サラリーマンであれ、主婦であれ、実効性が高いのは、
これまでの職業や、実体験にもとづく知見を生かすということでしょうか
コンテンツビジネス、たとえばYouTubeやブログによる収益も該当しますが、ここをビジネスにすると自分の知識をフル活用できそうです
物販というと、具体的なイメージが湧きにくいですが、
たとえば「メルカリ」を活用して、いらない書籍や服を売ってみる
そんなことを何回かやっていると、どうやら「せどり」をやっている人がいるらしい。そんなことが分かってくる
「安く仕入れて、高く売る」という、商売の原理原則をあらためて学ぶ機会になりそうです
投資も、これまでの人生経験が生かせるビジネスになり得るかもしれません
企業にお勤めの方であれば、なにか特定の業界について詳しい知見を持っているはずです
もちろん、インサイダー取引は違法ですが、知見を投資に何らかの形で生かすことができるのではないでしょうか
挙げたのはほんの一例ですが、
自分にどのようなキャッシュ・ポイントをつくることができるのかを考えるのは、
自分がどのような価値を持っているのかを再認識することになる
そのように考えます
そして、どのように収入を得るかを考えることは、
どうやったら他者に喜んでもらえるかを考えることと、表裏の関係だったりします